【審判の思いpart2】審判から見た体育会と同好会。

BeYonD 編集部

審判の視点から見た同好会カテゴリーを語る”審判の思い”第2弾は、体育会選手、審判の二つの側面を持つ片山 裕貴さんです。体育会選手として、また多くの同好会カテゴリーの試合を裁いてきたからこそわかる同好会カテゴリーの魅力や改善点について語っていただきました。

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ーなぜ審判をやろうと思ったのですか?
元々、大学1.2年の頃は体育会で下のカテゴリーでしたが、選手としてバリバリやっていました。でも、やっていくうちにJユース出身や全国常連校出身の人の技術の高さ、自分の技術の低さからなかなか上のカテゴリーへ上がないことや理不尽なこともたくさんあり、「なんで自分はサッカーをやっているんだろう」とサッカーに対してのモチベーションがなくなっていました。
そんな時、サッカー部で審判のアルバイトをする機会があり、審判をすることでサッカーへの見方や考え方も広がり、改めてサッカーはおもしろいと思ったのがきっかけです。体育会サッカー部の選手としてプレーすることを決して諦めた訳ではないですが、自分が体育会サッカー部として貢献できるのは審判だと考え、審判を続けてきました。
「サッカーが本当に好きだから」一生関わっていきたいと思った時に、審判という選択肢があったことは、とても良かったと思っています。

 

ー審判のやりがいとはなんですか?
サッカーに限らず他のスポーツでもそうですが、勝負の世界においてこのチームが絶対に勝つということはないです。素晴らしいプレーや予想を裏切る展開、GIANT KILLINGが自分の目の前で起こるからおもしろいなって審判をしていて思います。
特に、同好会サッカーだと、試合前日にモチベーションムービーを作ったり、選手.マネージャーが自分たちで試行錯誤しながらチームを盛り上げ、「この試合に勝ちたい」という思いが、すごく伝わってきます。
そんな試合で正しい判定をし、ゲームコントロールしながら、よりエキサイティングなものに導いていくというような感覚が審判のやりがいであって、審判はあくまで選手のサポート役ですが、その点に今も喜びを感じます。
また、トップレベルのサッカーを間近で見られるというのも、やりがいも一つです。これは僕が審判をしていて個人的な思いですが、たまにJリーグのチームのトレーニングマッチの審判をする機会があり、そこで技術はもちろん、相手との細かな駆け引きやチームの戦術など審判をしながら自分も将来指導者を目指す上で多くのことを勉強しています。
三年連続Jリーグ得点王の大久保嘉人選手は近くで見ていて、最終ラインとの駆け引き、一瞬の飛び出し、ポジショニング、ゴールへの嗅覚は本当にすごいなと感じました。

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ー審判を通して得たものはありますか?
審判は一つの誤った判定が試合の流れを変えてしまったり、試合の結果を左右してしまう非常に責任重大な役割です。そんな審判に必要なのは『信頼』されることだと思っています。
正しい判定をした上で、選手とコミュニケーションをとりながら、白熱した好ゲームをできるようゲームをコントロールできた時に初めて選手から信頼されると思っています。同好会の審判をやってきて約四年、ここ最近では、顔や名前を覚えられ、試合前や試合後にも挨拶してくれる選手も多く、信頼関係が築けているのかなと感じています。
また、同好会のサッカーを楽しみながらも一生懸命取り組んでいる姿を見て、僕も審判という形で応援したいと思っていますし、学ぶこともあるなと思ってます。

 

ー同好会カテゴリーと体育会カテゴリーを比較して審判目線から見て、良いところと悪いところ
同好会カテゴリーの良いところは、自主性だと思っています。同好会カテゴリーと体育会カテゴリーでは技術面では引けを取らないですが、試合の全体的なスピード、攻守の切り替えの早さ、メンタル面など明らかな違いはあります。
しかし、そこの違いはトレーニングなどの強度に差があるので仕方のないことであって、やはり一番の違いは監督.コーチがいるかいないかです。監督.コーチがいない中、キャプテン.副キャプテンが中心となり自分たちでチーム作り、練習メニュー、スタメン、交代など様々なことをやっていかないといけないというのは、とても良い環境だと思います。大学生にもなると個性の強い人も多く、まとめていくのは各チーム大変だと思いますが、いろんなことに悩みながらも、試行錯誤し努力していくことが、体育会カテゴリーでは味わえない良い経験になると思います。

悪いところをあげるとすれば、自分の感情をコントロールできない選手が同好会カテゴリーには少し多いのかなと思います。試合をしていれば、熱くなる選手もいます。そうした時に、汚いプレーや悪質なファールをしたりされたりし、相手選手や審判に暴言を吐いたり、ファールをし返したり、すごく勿体無いなと思います。熱くプレーする中で、心は冷静に。審判の判定を認め、相手選手に謝ったり握手をしたりすることが同好会カテゴリーでは必要なことで、もっとそういった場面増やしていくことが同好会サッカー全体の向上につながるのではないかなと思っています。

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ー審判を通してプレーヤーとして変わったことはありますか?
僕は選手として、サッカーのルールを十分理解した上で『マリーシア』な部分や相手選手.審判を『リスペクト』することは必要なことだと思います。
『マリーシア』な部分といっても、汚いプレーや卑怯なプレーというわけではなく、勝つためにサッカーのルールの範囲で頭を使って賢くプレーすると言った方が正しいのかもしれないです。審判を通して、サッカーのルールは細かい所まで理解することができました。そんな中で、より賢くプレーすることができるようになったと思います。

『リスペクト』 ピッチの上の人、それを支える人 とりまくすべてのものを「大切に思うこと」。審判を通して選手として一番変わったところはここだと思っています。もちろん勝つために一生懸命やることは大切です。しかし、それが間違った方向へ進み、悪質なプレーや審判に文句を言ったり、そんなことを勝っても後味の悪い試合になってしまいます。人間、間違いはあります。本当はミスジャッジはあってはならないですが、審判も人間ですからミスすることもあります。選手はそうしたことを認めつつ、「お互いフェアプレーで、相手選手.審判をリスペクトを忘れないこと」。サッカーに関わる全体がリスペクトの精神を持って取り組んでいくからこそ、サッカーは魅力的で素晴らしいスポーツなんだと思います。

ーありがとうございました

 

 

これからもBeYonDでは、様々な視点から同好会カテゴリーに携わる人に話を聞き、同好会カテゴリーの良さや改善点を発見していきたいと思っております。

Written by

BeYonD 編集部

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BeYonD編集部です。

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