11月20日（土）矢田部グラウンドにて新関東リーグ第8節が行われた。今節注目のカードは早稲田大学FC.GUSTA（以下：早稲田グスタ）対早稲田大学理工サッカー部（以下：早稲田理工）だ。両者ともに勝てば最終節を残して残留確定。そんな早稲田ダービーは予想だにしない試合展開となった。

（早稲田大学FC.GUSTAスターティングメンバー）

（早稲田大学理工サッカー部スターティングメンバー）

前半

スタートから早稲田グスタは高度なパスワーク、早稲田理工はサイドの巧みな個人技を活かし攻め合う展開となった。しかし、両チーム堅い守備陣の活躍によりシュートまでもっていくことができない。拮抗した試合の中、初めに決定機を演出したのは早稲田グスタ。12分、センターバックの5番閔海泓（3年＝國學院久我山）のロングパスから14番伊藤大翔（3年＝國學院久我山）が抜け出しシュートを放つも早稲田理工ディフェンダーの決死の守りでゴールとはならなかった。

試合が動いたのは20分。ショートカウンターを仕掛けた早稲田理工7番三品晴人（3年＝静岡学園）が得意のドリブルで早稲田グスタの守備陣を翻弄し、左サイドからアーリークロスを上げ、14番村井亮太（3年＝早稲田摂陵）が右足であわせゴール。すると、得点を挙げた早稲田理工は流れをつかみ次々と攻撃を仕掛ける。しかし、早稲田グスタゴールキーパー24番西川翔吾（3年＝國學院久我山）の優れた状況判断力でピンチの芽を摘み、早稲田グスタは更なる失点を防ぎそのまま前半終了。

後半

入りは早稲田グスタのペース。得意のパスワークに前半には見られなかったテンポと高い位置でパス回しをするという意識が見られ、早稲田理工はカウンター狙いという姿勢。

早稲田グスタはペースを掴むもなかなか決定機に結び付けられない時間が続くも30分、30番荻本遥平（2年＝國學院久我山）がペナルティエリア付近で倒されフリーキック獲得。それを14番伊藤大翔（3年＝國學院久我山）が絶妙なコースに蹴るも、早稲田理工の守護神23番山下壮一郎（2年＝桐光学園）がビッグセーブ。その後も早稲田理工ゴール付近での混戦から早稲田グスタ2番吉田帆孝（2年＝國學院久我山）が左足を振りぬくもゴールから僅かにそれてしまう。試合終了間際に決定機をいくつも演出した早稲田グスタが35分、35番角能俊介（1年＝早稲田学院）の華麗な浮き球スルーパスに30番荻本遥平（2年＝國學院久我山）が反応し、ゴール。引き分けで試合終了かと思われたが、ラストプレーで早稲田グスタゴール前の混戦で守備陣のクリアボールが早稲田理工7番三品晴人（3年＝静岡学園）にあたり、そのままゴールに吸い込まれ早稲田理工が2－1で勝利。

劇的な試合展開を目の当たりにし、「最後まで何があるかわからない」というサッカーならではの面白さを選手、観客共々感じることができたのではないだろうか。
今節をもって早稲田理工は3位に躍り出て残留を確定させた。早稲田グスタは最終節の対中央大学体同連フースバルクラブ戦に勝利すると残留することができる。

（残留の喜びを分かち合う早稲田理工）

新関東リーグも残すところ1節のみ。最終節を残し未だ6チームが降格する可能性を残している。今季の新関東リーグは例年にも増して白熱した残留争いが繰り広げられている。

［試合結果］

早稲田グスタ　1-2　早稲田理工

［得点者］

早稲田グスタ：荻本（70分）

早稲田理工：村井（20分）、三品（72分）