【チームの根vol.7】”つなぎ役” World Cup Kickers 屋久凌馬(4年=市立浦和)
BeYonD 編集部チームの根第7弾は、ユニオンリーグから初参戦の早稲田大学World Cup Kickers(以下:ワールド)。ユニオンリーグの強豪を会計兼副キャプテンとしてチームを支えた男を取材した。
早稲田大学World Cup Kickers
屋久凌馬(4年=市立浦和)
--まずは1,2年次を振り返って貰った。
『なぜワールドにしたかって言うと、元々高校までガッツリサッカーをやっていて、部活には入らないって決めていて、まぁサークルでやるんだろうなって思いがあった。新関東のチームとも悩んでたけど、新関東のイメージが土日に試合があって、練習ガッツリやるって言う高校時代の生活リズムとあんまり変わらないのかなって言うのを抱いていて。ユニオンは平日しかないし、他にも時間を使えるし、サッカーをやりたいときはガッツリやれる。それで高校の先輩もいたってことでワールドを選んだ。あともう1つはワールドの人柄が本当によかったな』と語った。
彼は就活を始めるとうの昔から、人の良さと言うものを身に感じていたのだ。
ユニオンリーグは前後期にそれぞれリーグ、年を通じてのカップ戦がある。
ワールドは自称少数精鋭を謳っているそうで、人数もそこまで多くはなく、参加率の高かった屋久は一年生の頃から試合に出て、リーグ戦で優勝も経験している。
『入ってみて思ったのは、思ったより全然レベルが高かった。ワールド自体もそうだけど、ユニオンリーグのレベルも高くて、サッカーの楽しさって所も申し分なかった』
同好会カテゴリーのレベルの高さに驚きながらも、サッカーを楽しめていたようだ。当初、彼がサークルを選ぶ基準としていたものを十分に満たしたのではないだろうか。
『ウチのサークルってちょっと特殊で、プレーヤーもインカレっちゃインカレで。入ってるやつの友達でくすぶってる他大学のやつも入ったりする。そう言うのもあって、俺らの代のプレーヤーは早稲田生が4人しかいなくて。でも幹部は早稲田がいいよねってなった。それで俺は上とも下とも良く絡みがあったし、一年生からガッツリサッカーもやっていたから会計兼副キャプテンになった』
こうして屋久の代の幹部学年がスタートした。
会計、そして副キャプテンとして辛かったことを聞いて見た。
『サッカーの面でいうと、サークルってやっぱり強制じゃないから、うまいけどあんまり来てくれない人をどう呼ぶかとか、たくさん来てくれるんだけど、試合に勝ちたいって時に出してあげられない人とかの葛藤とかは難しかったかな』
少数なサークルの分、一人一人との距離が近い故に、大規模なサークルよりもより難しい部分かもしれない。
運営面では、自分はあまり辛い思いをしなかったという。
『その分、幹事長が辛かったと思う。だから自分はそのサポートかな。幹事長はあんまり自分の頑張りとかを見せないタイプで結構批判とかが集まっちゃうんだけど、そこの誤解を解いたり。あとはキャプテンも結構サッカーに熱があるタイプだったから、自分はあんまり出れてない子のサポートをしてたかな』
謙遜しながらも、どちらに重点も置かず、常にチームのつなぎ役として自分の役割を全うしてたように思えた。
群雄割拠の早稲田では、新歓で新戦力を迎えるのは至難のように思え、そこではどのようにチームを売るかも大事なことだろう。
『やっぱりワールドって人で売ってる部分が多かったから、新歓の時にも嘘はつかず正直に話してた。入ってあんまり合わない見たいのは勿体無いしさせたくなかった。もっとキラキラできるサークルもあるかもしれないし、試合にもあんまり出られないかもしれないっていうのは正直に伝えてた。それでも入ってくれた子は今でも続けてるし、正解だったのかなとは思う』
屋久がサークルを決めた大きな要因の人柄という部分を、自分が勧誘する立場でも売りにした。目には見えない伝統をつなぎ役として上から下へ受け継いだのだ。
また、『試合とか合宿とかイベントとかに参加して当たり前って思ったらおしまいと思ってて、そこでは必ず来てくれてありがとうって声かけは欠かさないようにはしてたかな』
小さな声かけを絶やさずに、プレーヤー、マネージャー誰に対しても感謝を持って接し続けた。まさに”人のワールド”を体現していたのだろう。
彼の”つなぎ役”としての活躍もあったのだろう。入部当初に比べ、ワールドの部員は倍近くの人数にもなっているという。
--最後にワールド入ってよかったことを聞いた。
『普段の合宿は宴会とかもあって普通に盛り上がるんだけど、グアムチャンピオンシップに出た時は周りも強いチームばっかりで、宴会もできなかったからちょっと不安だった。だけどお酒とかもなしでも泊まり込みの合宿をめちゃくちゃ楽しめて、いつの間にかそういう仲間が出来てたんだなって思った。だからそういう仲間が出来たことがやっぱりワールドに入って1番よかったことかな。その時優勝した中大同好会にも勝って実質優勝見たいのも味わえたし(笑)』
就活終わりたての取材となり少し就活を匂わせることも言っていたが、彼がサークルを決めたきっかけを常に信条のように大切にし、幹部間だけでなく、大きな組織のつなぎ役として、より大きなサークルに成長させることができたのではないのだろうか。
四年生として、ユニオンリーグには参加するつもりはないがイベントには参加するようだ。
彼が見守る中で、つなぎ役として1つにまとめあげたワールドが悲願のユニオンリーグ制覇を果たすのを期待しよう。
Written by
BeYonD 編集部
beyond
BeYonD編集部です。
Keywords
Recommend
【BMOM11】 妹尾 空(3年)が守備の要として勝利に貢献
超高層ヘディングマシーン 妹尾 明治大学グル―ビーキッズは第6節に、青山学院大学理工サッカー部と対戦した。結果は1-0で明治グル―ビーが勝利した。グル―ビーは後半開始早々に奪った…
read more BeYonD 編集部【新関東リーグ2022•2部Bブロックマッチハイライト】昇格に向けて勢いをつけるのはどのチームか!?
ついに始まった新関東リーグ! 昨年度2部に降格した中央大学サッカー同好会(以下:中央サカ同)、早稲田大学GUSTA(以下:早稲田GUSTA)をはじめとして、大混戦が予想される2部リーグBブロック!!…
read more とーや Dしゅんぺい【BMOM51】磯島悠太(2年=真岡) ピッチを駆け回るHUMANのチャンスメーカー
早稲田大学HUMAN FC(以下:ヒューマン)は新関東カップ2017の3回戦で明治大学BeeVooと対戦し、6-1の快勝を見せた。ヒューマンの豊富なタレント、特にこの日ハットトリックを見せた藤林(3年…
read more BeYonD 編集部【サークルの起源vol.1】第一回目はサッカーよりお酒!?なあのチーム
みなさんは自分たちのサークルがどのようにできたか知っていますか? なかなか知る機会がないのではないでしょうか! なので自分が所属しているサークルのことをより知ってほしいと思いこの企画を作り…
read more BeYonD 編集部【新入生必見!同好会チームガイドvol.15】東洋大学編その2
昨日に引き続き東洋大学の紹介です!! サッカーサークルの激戦区だけに、魅力的なチームが沢山あります! 東洋大学fasciner 【所属リーグ】 新関東理工系リーグ 【男性メンバー数】 …
read more BeYonD 編集部【イケメン特集vol.2】モダン女子が求める正統派、スタイル抜群イケメン
こんにちは! 8月9月と暑かった夏が嘘のように 最近は寒くなってきました! 9月にはサッカーサークル一大イ…
read more BeYonD 編集部新チーム始動インタビュー第1弾”中央大学サッカー同好会”
新関東リーグ戦が終わり、新チーム始動となった中央大学サッカー同好会。キャプテンの”山本 璃来” (2年=桐蔭)を取材した。 2015-2016シーズンについて ”1年を振り返って” 昨シー…
read more BeYonD 編集部BeYonDって何?
こんにちは!BeYonD編集部です! サークルに入ったばかりの新入生や、活動に慣れてきた2年生の皆さんに向けて、今回は私たちBeYonD(ビヨンド)がどんな存在で、何を目指しているのかをご紹介します…
read more 森山 純平【BMOM63】小田島圭吾(3年=國學院久我山) 重戦車”改”となったこの男が2得点の活躍!
新関東カップ2017準決勝で明治大学Groovy kids(以下:グルービー)は早稲田大学HUMAN FC(以下:HUMAN)と対戦し2-1で勝利を果たした。決勝へ進むべく絶対に負けることのできないこ…
read more 高橋佑輔サッカーマガジンカップ オープン大会2023 大会総括
9月8日から12日にかけて行われた『第41回サッカーマガジンカップ オープン大会 2023(以下:マガハイ)』は中央大学サッカー同好会A(以下:中央サカ同)の優勝で幕を閉じた。 株式会社毎日コム…
read more 柴田尋生


