【特別企画】プロを諦めた元Jユースキャプテンが目指すサッカーサークル日本一

大田智輝

こんにちは!こんばんは!BeYonD編集部です。昨今のサッカーサークル界には、全国高校サッカー選手権経験者やJユース出身者なども所属し、レベルの高い試合が繰り広げられています!

今回の記事では、中央大学体同連フースバルクラブの小嶋和典さん(3年=アビスパ福岡U-18)にインタビューを行いました。高校時代にはキャプテンも務めた彼が、何故サークルを選んだのか。サッカーサークル 日本一を目指す理由、会長としてサークルに懸ける熱い思いを語ってくれました。

最後までお楽しみください!

中央大学体同連フースバルクラブ(以下:フースバル)

怪我に悩み現実にぶつかった高校時代

中学・高校とアビスパ福岡の下部組織に所属し、ユースに上がるときにプロ選手になりたいと監督に伝えていました。高校2年生になってからはAチームで試合にも出れるようになりトップ昇格を意識していましたね。また、昇格が叶わなくても大学でも体育会に所属し、プロサッカー選手を目指すんだろうと思っていました。

しかし、3年生になる直前に鼠蹊部や下腹部が痛むグロインペイン症候群を発症し、復帰に4ヶ月ほど要し春休みの試合に出れなかったんです。完治したと思っても再発し、うまくいかない日々が続いていました。キャプテンとしてやるべきことと自分ができることのジレンマを感じる日々でした。

最終的には自分の代からはトップ昇格が2人いたのですが、彼らとの差も感じていたし、何処かで夢を諦める時が来るとも思ってたんです。

夏頃に関東地方のサッカー強豪校のセレクションを受けるも落ちてしまい、進路選択に悩んでいました。進学校に在学していたこともあり、サッカー推薦ではなく、指定校推薦や勉強で大学に進む道もありかなと思ったんです。

確かに葛藤はありました。ずっとプロを目指してやってきた自分からサッカーが無くなってしまうと、自分はどうなっているんだろうと。しかし、プロサッカー選手になった同期が身近にいて、現実を見たり、差を感じる中で、プロサッカー選手になり将来食べて行くほどの気力は自分にはない。大学で体育会に入り、もう一度プロを目指そうとしても中途半端に終わってしまうのではないかと思ってもいました。少し悩みましたが、大きな決断をしたと自分でも感じています。s__2433071

 はじめは高校で一区切りをつけて、サッカーをやめようとも思っていました。サークルのことなんて全く知らなかったですし、休みの日に少し体を動かす程度にサッカーが出来ればいいかなと考えていました。

上京した3月後半に前幹事長からツイッターのDMが届き、友達づくりとしてガイダンスに一緒に出ました。そこで練習に誘われたんです。参加してみると、自分の想像以上に真面目に取り組んでいて驚きました。雰囲気も良く先輩方も優しく、気づけばフースバルから抜け出せなくなってました。

サッカーの上手さだけが全てじゃない

確かにフースバルはレベルが高いです。日本一を目指している組織でもあるので、正直なところどんなに頑張ってもAチームの試合に出るのが厳しい人もいる。しかし、サッカー面だけでなくチームに貢献する方法はたくさんあるんです。オフの日やイベントの時に、サークルの中心となって盛り上げ役に徹したり、サッカーが上手でなくてもそれぞれが輝く場所があります。

また、何年後にサークルのことを振り返った時に、あの人サッカー上手かったよねってよりも、優しくしてれたとか人間的な面が残ると思うんです。やっぱりサークルは人と人が繋がれる場所でもあるし、その繋がりは一生ものになると思います。

人として成長したい

フースバルは日本一を目指す組織なので、色々と悩んだり、喧嘩する時もあります。方向性の違いや試合に出れず途中でやめてしまう仲間もいます。他のサークルに比べるとシビアな面は確かにあります。しかし、サッカー、そしてフースに向き合うことは人間的成長につながると思ってます。

高校時代の指導者に言われた「サッカーが上手いだけになるな」という言葉が印象に残っています。 チームのことを考えて動く、継続すること、仲間を思いやる、きついときに頑張るなど、人生で大切なことをサッカーは育んでくれると考えています。今はプロサッカー選手を目指していませんが、サッカーを通して1人の人間として成長していきたいと思っています。

s__2433064

先頭に立ち背中で引っ張る

学生だけの組織で仲間への要求はとても難しいところでもあります。自分は監督ではなく会長という立場であり、自分もプレーヤーの1人なんです。

ただ頭ごなしに言いつけるのは違う、怒るだけも違う、しかし何も言わないのは緩さに繋がってしまう。オンでもオフでも自分が一番頑張る。誰よりも勝ちにこだわる姿勢を見せる。この2つが大事だと感じています。人は感情で動く生き物だと思うんです。自分の頑張りが誰かのモチベーションに繋がることを信じて取り組んでいます。

決定権を持つ人と選手が一体となっているサークルにおいては、会長である自分の調子悪かったりすると誰もついてこないし、うまくいかないと考えています。

だからこそ自分が一番やらなきゃいけないと感じています。実際のところそれはプレッシャーでもありますが、やりがいでもあると思うんです。

日本一のサークルを目指して

先輩からフースバルは日本一を目指すサークルだと常日頃から言われてきました。日本一を目指すのが当たり前のサークルなんです。サッカーをやる以上やっぱり負けたくないし、取れるなら日本一を目指すと思うんです。自分の個人的な目標ではなく、サークル全員で掲げているからこそ、厳しく練習に取り組めています。

これだけみるとガチガチすぎてプライベートが楽しくないと感じてしまう人もいるかもしれないですが、そんなことはないです。旅行やイベントなどもあります!体育会とはまた違う良さがサークルにあり、勉強やアルバイトなど大学生活も充実させたい人にはもってこいのサークルです。s__2433072

今年度の意気込み

新チームになってからはプレミアカップ、MARCHカップ、学年別大会と無敗で優勝という成績を収めてきています。この先行われる新関東カップ戦、学内戦、マガジン杯、新関東リーグ戦でも無敗記録を続けて優勝したいです。これは出来るか出来ないかのちょうどいい目標だと思っています。

2年前にはマガジン杯優勝、昨年には新関東リーグ戦準優勝という成績を残した偉大な先輩たちに追いつき追い越し、歴史に残る代にしたいです。

個人的には、2年連続で学年別大会でベストイレブンを頂いたので、スポマネアワードで年間MVPであるバロンドールを獲得して終わりたいです。

高校生へのメッセージ

色々な視点を持って欲しい

高校生の頃の自分は、正直なところサッカーサークル のことを少しマイナスに捉えすぎていました。大学サッカーサークルの中でもそれぞれの色はありますが、本気でやるところはやっています。体育会だけではなく、サークルでも色々な感情を味わえるよと伝えたいです!まずは情報を沢山集めるのがいいと思います!

中央大学 体同連フースバルクラブのチームページ

Written by

大田智輝

Tomoki.O

Keywords

Recommend

コラム 2017.12.20

【BMOM88】鯵坂賢(多摩大目黒=1年)技巧派FWがプレミアカップ連覇を手繰り寄せる。

プレミアカップ2017は中央大学サッカー同好会(以下:中央同好会)の2連覇で幕を閉じた。新関東FL1部や2部の強豪チームや、アットホームカップでも躍動したチームが数多く出場した激戦必至の2日間であった…

read more BeYonD 編集部
コラム 2024.08.01

新関東カップ2024 優勝チームインタビュー

5月に開幕した新関東カップ2024の決勝が7月7日(日)に行われ、早稲田大学FC.GUSTA(以下、GUSTA)が見事初優勝を果たしました。優勝チームの副キャプテンである椎谷俊輔選手にインタビューして…

read more 日比野洵
コラム 2020.04.29

【チーム特集】早稲田大学FC.GUSTA

今回は【インスタ企画 良い写いいね大会】において、 見事3231いいねを獲得して第1グループ優勝を果たした「早稲田大学FC.GUSTA」に独占インタビューを行いました! GUSTAの魅力や強さ…

read more BeYonD 編集部
コラム 2017.12.15

【新関東リーグ2017MVP】やんちゃな王様から、真の王様へ。早稲田稲穂、長瀬が新関東リーグ2017MVPに輝く。

新関東リーグ1部2017が閉幕。優勝した早稲田大学稲穂キッカーズ(以下:早稲田稲穂)が東西対抗戦も制し、日本一に輝いた。 優勝した早稲田稲穂から、攻守ともに気迫溢れるプレーでチームを牽引したMF…

read more BeYonD 編集部
コラム 2017.07.13

【マネの技術Vol.4】〜レンズ越しにプレを追いかるマネ達〜

7月になり、だんだん夏休みが近づいてきましたね! 夏休みは合宿にイベント、みなさんたくさんの思い出ができるのではないでしょうか。 そんな思い出を振り返るのに不可欠なのが“写真”。 プレイヤーの真…

read more BeYonD 編集部
コラム 2018.06.15

【BMOM98】西出有佑(3年=座間)が伝統の中大ダービーを制する決勝点!!

来たる6月10日、中央大学フースバルクラブ(:以下中央フースバル)と中央大学サッカー同好会(:以下中大サカ同)の両チームが待ちわびた因縁の中大対決がサークル界の「埼玉スタジアム2002」、ZOZOパー…

read more BeYonD 編集部
コラム 2017.09.19

【美女マネvol.24】今回は先日のマガ杯で準優勝したあのチームのマネ!!

  こんにちは!!     先日行われたマガジン杯、例年通り大盛り上がりでしたね!!     敗戦に悔し涙を…

read more BeYonD 編集部
コラム 2024.08.24

【慶應義塾大学学内戦】FC e.l.fが、ライバルリコタイを下し、2年ぶり優勝!!

8/14(水)に慶應義塾大学アットホームカップの決勝トーナメントが行われた。35℃を超える厳しいコンディションの中、試合が行われた。 準決勝に駒を進めたのは理工学部体育会サッカー部 A(以下リコタイ…

read more 編集部BeYonD
コラム 2017.10.29

【プレスリリース】株式会社トラストグロースとスポンサー契約締結を致しました。

この度、2017年10月1日より BeYonDプロジェクト(代表:森井貴弘)は株式会社トラストグロース(代表取締役:長井博)との間で、スポンサーシップ契約を締結しましたことをご案内申し上げます。 …

read more BeYonD 編集部
コラム 2017.09.06

【BMOM71】途中交代ながら持ってる男野々村大輝(2年=東久留米)の一振りで試合を決める!!

先日行われたアットホームカッププレーオフ決勝で日本大学教育サッカーBAMBINO(以下バンビ)は格上である中央大学サッカー同好会(以下サカ同)に対して1-0で劇的な勝利を収めた。 その立…

read more BeYonD 編集部

-PICKUP CIRCLE-