【新関東リーグ2017】大会総括

編集部BeYonD

10月14日(土)に開幕し、12月2日(土)に閉幕した大学サッカー同好会カテゴリー最高峰のリーグである『新関東リーグ2017』。

早稲田大学稲穂キッカーズ(以下:早稲田稲穂)が1部リーグを制し、大会2連覇を達成した。
これにより、早稲田稲穂は新関東カップ・マガジンカップ・新関東リーグを制し、史上初の3冠を達成した。

また、慶應義塾大学慶應キッカーズ(以下:慶應キッカーズ)が悲願の1部昇格を達成し、
新関東カップ準優勝の明治大学Groovykids(以下:明治グルービー)がまさかの2部降格で幕を閉じた。

今回はその大会を簡単に振り返るとともに
最後に、BeYonDが取材を通じて感じた、新関東リーグの魅力と課題について言及していきたい。

 

1部

1部は早稲田稲穂が無敗で2連覇を達成した。
4勝3分と全勝優勝した昨年と比較すると苦しんだかに思えるが、
「勝ち切る強さ」というものは今年も偏在であった。
失点はリーグ最少の3点で、堅守が光る結果となった。
さらに、長瀬(3年=國學院久我山)や中島(1年=早稲田本庄)など攻撃陣の決定力は見事であった。

一方で残留争いは最終節までもつれ、明治グルービーが2部降格へ。
入れ替え戦にまわった明治大学生田サッカー蹴友会(以下:明治生田)は
明治大学Esperanza(以下:明治エスぺ)に勝利し、
1部残留を成し遂げた。

昇格組の早稲田大学FC.GUSTA(以下:早稲田グスタ)は6節・最終節と土壇場で2連勝し、終わってみれば4位。
創部9年目で初の1部残留という快挙を成し遂げた。

今年もハイレベルな試合が繰り広げられ、同好会カテゴリー最高峰の戦いであることを再認識した。
同好会カテゴリーのレベルアップという面で1部のチームが牽引していってもらいたいものである。

 

2部

2部はAブロックは慶應キッカーズ、Bブロックは明治エスぺが優勝し、
昇格戦の結果、慶應キッカーズが2-1で明治エスぺを下し、悲願の1部昇格を達成した。

Aブロックは慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部と慶應キッカーズが同組となり、
慶應義塾大学e.l.fも含めた激しい慶應ダービーが繰り広げられた。

その中でAブロックを制したのは慶應キッカーズ。
勢いそのままに昇格戦も制し、1部昇格を達成した。
キャプテン齋藤(3年=渋谷幕張)や1年生エース川島(1年=東京ヴェルディユース)を中心に
しっかりとボールをつなぐサッカーでAブロックを制した。

慶應キッカーズが1部唯一の慶應義塾大学のチームとなり、
来年1部でどこまで戦えるかに注目していきたい。

 

Bブロックは昨年1部から降格してきた中央大学サッカー同好会と早稲田大学HUMAN FCが同組になり、
さらに、古豪早稲田大学理工サッカー部なども同組になるなど混戦となることが予想された。

しかし、その中で優勝したのは誰もが予想していなかった3部からの昇格組である明治エスぺ。
キャプテン髙坂(3年=本郷)を中心とした堅守で格上に対しても勝ち切り勝ち点を積み上げてきた。
惜しくも1部昇格とはならなかったが明治エスぺは素晴らしい戦いを繰り広げた。

 

最後に

まず、今年の新関東リーグは昨年と比較すると、人工芝の素晴らしいグラウンドで開催することができていた。
1部のみならず、2部リーグも全節人工芝グラウンドで開催できていたのだ。
グラウンドを確保していたのは、日本大学理工サッカー部の富樫俊介をはじめとした「新関東運営委員会の競技運営部」だという。
最初に、競技運営部のメンバーに賛辞を送りたい。

1部の残留争いなど非常に見ごたえのある試合が多く、
様々な色・スタイルのチームが存在しながら成り立っているリーグというものは
同好会ならではの環境であり、非常に魅力的であった。

また、多くのOBOGが応援に訪れている姿を見ることができたのも新関東リーグの魅力であった。
伝統のあるチームであれば幅広い年代のOBOGが応援に訪れていた。
これは新関東リーグが代々重要な大会として受け継がれてきた証拠であろう。

一方でリーグとしての課題も山積みであると感じた。
運営関係者の取材を通じ、「チーム間・リーグ間のモチベーションの差」という課題を発見した。
特に今年の3部の棄権の多さを鑑みれば、それは明らかだろう。

また、会場・施設に対する態度や結果集計、試合予定・結果の公開の遅さなどまだまだ課題は多いように感じる。
これもチーム間のモチベーションの差から来るものであろう。
学生だけで運営しているということもあり、難しい部分もある。
しかし、チームによって事情はあるだろうが、
伝統のある「新関東リーグ」の価値を落とさないためにも、
参加している全学生にもう一度「学生だけでリーグを成り立たせている」という自覚を持ってもらいたい。

今年の反省を糧に来年より良い大会になることに期待しよう。

また、取材を通じ、2部リーグの上位と下位の差が大きいことも気になった。
新関東リーグをより良いハイレベルな大会にするために
2部を1つにし、全部で4部制にするという手段も良いのではないだろうか?

 

本記事が新関東リーグ及び、大学サッカー同好会カテゴリーのさらなる発展の一助となれば幸いである。

 

Written by

編集部BeYonD

abe

Keywords

Recommend

コラム 2024.04.16

【新歓記事 vol.8】新入生必見‼️早稲田大学のサッカーサークル紹介!!

こんにちはーBeYonD編集部です!新歓記事も8回目!【早稲田大学】の紹介です🔥 圧倒的なチーム数を誇る早稲田大学ですが、今回はその中から早稲田大学稲穂キッカーズ(以後:稲穂)早稲田大学HUMAN …

read more 五石有以子
コラム 2023.09.07

【明日開幕】第41回マガジンカップ オープン大会2023の概要と展望

サッカーサークル日本一を決めるマガジンカップ、通称マガ杯が今年も長野県菅平で開催される。 今年は東京近郊の大学に加えて関西地方や東北地方から総勢64チームが、サークル日本一の座をかけて凌ぎを削る…

read more 東 孝太郎
コラム 2017.04.13

【新チーム始動インタビューvol.7】”早稲田大学HUMAN FC”

強豪ひしめく早稲田大学で毎年存在感を示し、直近の学内戦でも優勝という結果を残した早稲田大学HUMAN FC(以下HUMAN)のキャプテン緒方哲人(新3年=加治木)と幹事長の藤林拓哉(新3年=比叡山)に…

read more BeYonD 編集部
コラム 2017.04.21

【同好会基礎情報vol.6】夢のグアムへの切符をかけて…”Guam Championship”とは?

大学生のみなさんなら長期休みを利用して、一度は"海外でバカンスしてみたい" なんて考えたりしますよね? ハワイ、セブ島、サイパン、グアム… もしもサッカーの大会で優勝したらグアムに行…

read more BeYonD 編集部
コラム 2021.03.25

【新歓記事2021】vol.1 早稲田大学サッカーサークルその1

サッカーサークルに入りたい!マネージャーとして選手をサポートしてみたい!そんな風に思っているけれど、迷ってしまっている新入生の皆さん! 今年も新型コロナウイルスの影響下で、サークル選びの判断材料が少…

read more 後藤直也
コラム 2020.07.02

マネージャーの必需品『ドクターバッグ』の中身に迫る!

皆さんこんにちは! 7月になり、そろそろ活動再開に向けて準備をしていく時期だと思います。   サッカーサークルのマネージャーにとって絶対必要な物と言えば、ドクターバッグですよね…

read more BeYonD 編集部
コラム 2017.10.16

【新関東リーグ2017・2部Aブロック第1節】新関東1部を懸けた険しい戦いが始まった!

先週末に行われた新関東FL2017 2部Aブロック第1節は鹿島ハイツにて行われた。1部への狭き門はどのチームが通ることができるのだろうか。 今年度、いい結果を残してきている慶應義塾大学理工サッカ…

read more BeYonD 編集部
コラム 2018.10.16

【BMOM105】安東尚宏(3年=國學院久我山)創立初の稲穂狩り!帰ってきたスーパーエースが歴史的勝利の立役者!

新関東リーグ2018の1部第1節、早稲田大学稲穂キッカーズ(以下:稲穂)と早稲田大学FC.GUSTA(以下:グスタ)の試合が鹿島ハイツで行われた。 新関東リーグ3連覇を果たすため、初戦は絶対に落…

read more BeYonD 編集部
コラム 2016.10.21

【美女マネ特集vol.2】第2回は他チームも借りたくなるほどのマネ王国、あのチームのマネ!

お久しぶりです。   先日ついに、ついに、始まった夢の企画。   フォロワーが100人しかいなかったBeYonD公式Twitterで第1回の記事更新をお知ら…

read more BeYonD 編集部
コラム 2023.06.23

【注目の1年生紹介記事vol.4】早稲田大学FC.GUSTAと中央大学体同連フースバルクラブの注目選手を紹介!

BeYonD編集部です! 今回は一年生紹介記事最終弾! これまで数々の新入生を紹介してきましたが、今回紹介する2名もこれからサークル界を牽引していく存在です。 技術派集団早稲田大学F…

read more 土屋茜音

-PICKUP CIRCLE-