【BMOM17】鷲田正英(3年) 生田キラーが全得点に絡む活躍で2度目の1部昇格を決める

BeYonD 編集部

快速ウインガー 涙のラストラン

 

新関東FL2部Bを無敗で優勝した早稲田大学FC.GUSTAは、先日行われた1部昇格戦で2部A王者の明治生田と対戦した。
2年前の昇格戦と同カードになった因縁の対決は、前半からイエローカードが1枚ずつ出される白熱した展開となった。スコアレスのまま前半を終え、迎えた後半12分待望の先制点が生まれる。クロスの折り返しに猛然と走り込みスライディングでゴールを決めたのは、2年前の昇格戦でも決勝ゴールを決めた”生田キラー” 11番鷲田(3年=早大本庄)だ。「セットプレーから良いところにボールがこぼれたのでラッキーでした。攻め込めている時間帯で、あの1点が取れたことは大きかったと思います」とコメントしている通り、チャンスは作るものの決めきれない中での得点は重要な1点となった。

しかし、先制点を挙げたわずか5分後、GUSTAの守備の要である17番森井(3年=高輪)が2枚目のイエローをもらい退場してしまった。
このままずるずるといってしまうかと思われたが、クリアボールに対して鷲田がまるでロッベンのような脅威的なスピードで相手ディフェンダーからボールを奪う。そして、右サイドから逆サイドへとへ繋いで、最後は長い距離を駆け上がった8番古平(3年=専大松戸)が左足を一閃。数的不利の状況から追加点を奪った。
更に、後半29分にも古平のスルーパスに鷲田が飛び出し、冷静にゴール左隅へ流し込み試合を決定づけた。絶対絶命の状態からの2得点について、鷲田は「チームのブレインである森井がいなくなったことは本当に痛かったです。しかし、逆にそれがチームに危機感を与え、より団結することができました。”森井の為に”と皆が一つになれたからこそとれた2点だと思います」とコメントした。特に2点目の得点シーンでは鷲田がボールを奪えることを信じ、数的不利の10人になりながらもGUSTAの選手が猛然とゴール前へ走り込み数的有利を作り出す姿には、仲間への確かな”信頼“の2文字が現れていた。

img_7288

テクニックに優れるGUSTAの中盤において、鷲田はそのパス回しに関わることは決しては多くない。
しかし、その圧倒的な運動量とスピードで右サイドを駆け抜け、チームを救うゴールを幾度となく決めてきた。試合後、そんな鷲田の目にはうっすらと涙が浮かんでいた。その涙の理由を尋ねると、溢れる感情を押し込み、ゆっくりと語り始めた。「とにかく1部復帰をした達成感と、沢応援してくれた沢山の仲間への感謝の気持ちでいっぱいでした。GUSTAに入って、皆と活動できて本当に良かったです」

img_7287

“1部昇格”というGUSTA最大の目標を果たし、有終の美を飾り引退を迎えた鷲田は来年春から留学へと旅立つ。GUSTAでの3年間の思い出を胸に新たな船出を迎える鷲田をこれからも応援していこう。

Written by

BeYonD 編集部

beyond

BeYonD編集部です。

Keywords

Recommend

コラム 2020.06.20

【マネの想いvol.4】”稲穂は大学生活の全て”

第4弾となるマネの想いを語ってくれたのは、 早稲田大学稲穂キッカーズ 3年 船見優奈さん −稲穂キッカーズ(以下稲穂)に入ったきっかけを教えてください。 最初は新歓コン…

read more BeYonD 編集部
コラム 2020.05.10

【チーム特集】中央大学サッカー同好会

  今回は【インスタ企画 良い写いいね大会第二グループ】において、 3430いいねを獲得し見事優勝に輝いた「中央大学サッカー同好会」にインタビューしました。 会長の阿部拓哉…

read more BeYonD 編集部
コラム 2018.03.31

【BMOM91】川島優太(1年=東京ヴェルディユース) 慶應学内戦王者奪還に大いに貢献したJ下部育ちのファンタジスタ

3月27日の慶應義塾大学学内戦・決勝では、慶應義塾大学キッカーズFC(以下:キッカーズ)が、昨年度の慶應学内戦王者、慶應義塾大学理工学部体育会サッカー部(以下:リコタイ)、に先制されたものの、後半中盤…

read more BeYonD 編集部
コラム 2019.12.10

【BMOM139】丸山航平(2年=松本山雅U-18) 悲願の一部昇格を勢いづけた先制点!チーム1の愛されキャラが勝利を手繰り寄せた!

先日行われた新関東リーグ一部昇格をかけたプレーオフの昇格戦で、早稲田大学HUMAN F.C(以下:ヒューマン)は明治ESPERANZAを下し、悲願の新関東一部参入を決めた。2-0というスコアで勝利した…

read more BeYonD 編集部
コラム 2017.11.06

【新関東リーグ2017・2部B第4節ハイライト】4連勝の明治エスペランサが首位をガッチリとキープ

早稲田HUMAN – 日大理工 早稲田HUMANが前半早々から圧巻のゴールショーを見せる。前半2分、菰原(3年=熊本国府)のゴールを皮切りに前半だけで3得点と自慢の攻撃陣が火を吹く。後半に入りそ…

read more BeYonD 編集部
コラム 2022.11.28

【新関東リーグ2022・1部・6節マッチハイライト】1・2位直接対決や、負ければ降格が決まる試合など重要な試合がひしめく第6節。優勝、残留へ前進したのはどのチームか!?

早稲田大学HUMAN F.C.vs早稲田大学稲穂キッカーズ 前半開始直後は早稲田稲穂ペースで2度の決定機を迎えるがゴールには繋がらない。前半7分アーク右隣からの直接FK。ヒューマン28番小山尚紀(2…

read more 片岡優汰郎
コラム 2017.05.05

【同好会基礎情報vol.7】稲穂FESTAってなに?

  GWも終盤にさしかかってきましたね!   どのチームも新歓が終わり一息ついてるところだと思います!   そしたらやっぱり気になるのが、明…

read more BeYonD 編集部
コラム 2017.03.16

【サッカーを仕事にするということvol.1】第一弾はアマチュアサッカーを支えるあの企業!

新企画、「サッカーを仕事にするということ」が始まります! プレーヤーとしてサッカーに関わることがすべてではなく、様々な形でサッカーに関わっている人にインタビューしていきたいと思います。 第一弾…

read more BeYonD 編集部
コラム 2022.02.14

【BeYonD History vol.5】創設者が明かすビヨンド誕生秘話とサークル界への想い

大学サッカーサークル・同好会情報を発信している私たちBeYonD(以下:ビヨンド)は今年度で7年目を迎えます!!突然ですが、そんな私たちビヨンドがどのようにして誕生したか気になりませんか?? 今回の…

read more 大田智輝
コラム 2017.03.06

【審判の想い】〜番外編〜 そこのあなた審判にいつも文句を言ってはいませんか?

今回はマネの想いならぬ「審判の想い」と題して、審判の気持ちについて学生審判にインタビューをしてきました。     身近なようで身近ではない審判、そんな知られざる審…

read more BeYonD 編集部

-PICKUP CIRCLE-