【アットホームカップ2017 決勝】異例の新関東2部のチームによる決勝戦!見事慶應リコタイがサークルの頂点に立つ!

高橋佑輔

RESULTS

アットホームカップ2017 決勝

慶應義塾大学
理工学部体育会サッカー部
2-1
日本大学
法学部サッカー部

2017年11月3日、味の素スタジアム西競技場にてアットホームカップ決勝が行われた。
同好会カテゴリー最高峰であり、唯一のJFA公認大会であるアットホームカップ。
予選となる学内戦から本戦まで勝ち抜いて決勝への切符をつかんだのは日本大学法学部サッカー部(以下:日大法学部)と慶應大学理工学部体育会サッカー部(以下:慶應リコタイ)であった。新関東1部所属の強豪がひしめく中、決勝まで勝ち上がったのは両方とも新関東2部所属のチームであるという予想を覆すものであった。

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慶應リコタイスタメン

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日大法学部スタメン

前半

スタンドからの応援が会場に響き渡る中、試合はキックオフ。

前半1分、日大法学部16番諸井(2年=鹿島学園)が球際の争いで相手からボールを奪うとミドルシュート。この試合は日大法学部のファーストシュートで幕が開ける。

対する慶應リコタイも3分、11番滝澤(3年=平塚中等)が右サイドからカットインで左足を振り抜く、このシュートは左に逸れてしまうも、序盤から両チームとも優勝に向けて積極的なプレーが見られる。

序盤はお互いにチャンスを演出したが、試合が進むと高い個の能力を示す慶應リコタイが試合のペースを握るようになる。

8分、慶應リコタイ79番館野(2年=下妻第一)が左サイドからドリブルで中央に侵入し、右足シュート。このシュートは惜しくもキーパーの正面でキャッチされる。

続く9分には慶應リコタイ9番白石(3年=鎌倉学園)がペナルティエリアの外からミドルシュートを狙う。
慶應リコタイは立て続けにシュートを放ち、敵陣に侵入する回数を増やしていく。

一方、日大法学部は攻め込まれる時間が長くなるもCB6番渡邉(3年=西武文理)が素晴らしい対応を見せる。

日大法学部はボールを保持すると自分たちのやるべきことを徹底する。ディフェンスラインからキーパーを交えたポゼッションで丁寧にボールを回しビルドアップを展開。強靭なフィジカル、高精度なキックが持ち味のMF16番諸井を経由して相手ゴールへとボールを運んでいく。
前線では2番へとボールを集め右サイドから慶應リコタイディフェンスを崩しにかかる。

一方で慶應リコタイは、FW79番館野やMF10番蓮池(3年=錦城学園)が前線で高いキープ力を発揮し相手のディフェンスラインへと侵入。またパスワークをうまく使い、バイタルエリアで前を向く選手を作り出すと積極的にシュートを狙っていく。

前半の半ばはお互いに目立ったチャンスを作り出せないまま膠着状態が続いたが21分に試合が動く。

21分、慶應リコタイ6番石井(3年=桐蔭)の裏パスに抜け出した11番滝澤がドリブルで独走し左足シュート。このシュートは日大法学部GK酒井(1年=仙台育英)のナイスセーブに阻まれるも攻撃は止まらない。直後に手に入れたコーナーキック、ふわりと放り込まれたボールに9番白石がヘディングで合わせる。間一髪のところで日大法学部GK酒井がボールを弾き出すも、こぼれ球を91番砂流(2年=湘南)が押し込み、慶應リコタイが先制点を挙げる。

同点弾の欲しい日大法学部はFW9番河村(2年=聖望)を起点に攻めを展開するも慶應リコタイディフェンスを崩すことができない。

すると28分に試合が再び動く。慶應リコタイ9番白石がドリブルで左サイドから中をえぐると角度のないところから強烈なシュート。このシュートがゴール右に突き刺さり慶應リコタイが2点目を上げる。

前半ロスタイム、優勝に向けて反撃したい日大法学部は9番河村がドリブルで中央を突破すると相手に倒されてFK獲得する。

獲得したFKのキッカーを務めるのは16番諸井。思い切り振りぬいた低弾道のシュートは相手の壁に当たりコースの変わったため、キーパーの逆をついてゴールに吸い込まれていった。

前半ラストプレイで日大法学部は一矢報いることに成功。
このまま前半を折り返す。

 後半

後半最初にチャンスを迎えたのは慶應リコタイ。
2分、慶應リコタイ11番滝澤のヒールパスに抜けた右SB4番綿引(3年=渋谷幕張)が鋭いクロスを上げるも誰もクロスに合わせることができない。

後半4分、日法2番河野がバイタルエリアで華麗なターンから前を向くとそのままシュートを放つ。

後半の序盤は同点弾の欲しい日大法学部が押し込む展開となる。

16番諸井のパスを受けた11番中村(3年=新潟明訓)、7番片岡(3年=日大日吉)、2番河野らがドリブルで敵陣に侵入することでチャンスえを伺うも孤立する場面が目立つちリコタイの堅いディフェンスをなかなか崩すことができない。

16分、16番諸井が左足でシュートを放つも枠を捉えきれない。同好会トレセンでスペイン遠征経験ありの逸材が再三にわたりチャンスを演出し続ける。

後半の中盤に差し掛かると両チーム疲れが見え始める。

慶應リコタイは相手のボールを奪うと11番滝澤や10番蓮池らがゆっくりとボールをキープし、時間をかける攻撃を行う。

攻撃に人数をかけるリコタイは20分にCKの折り返を79番館野がジャンピングボレーシュート。会場を沸かせるもふかしてしまう。

日大法学部は同点弾が欲しいもののなかなかシュートまでボールを運ぶことができない。
すると25分、日大法学部2番河野が頭でボールを落とすと途中出場の10番崎野(1年=武南)がシュート、惜しくもゴール上に外してしまう。

25分、慶應リコタイ26番石井(3年=桐蔭)がスルーパスに向け出し追加点のチャンスを迎えるもゴール前で日大法学部SB4番高橋(3年=横浜創英)がナイスカバーリングでなんとかクリアする。

そしてリコタイは103番奥野(2年=桐朋)を投入し、前線からのアグレッシブな守備で勝利を勝ち取りにいく。

試合終了のホイッスルがなり最後まで守りぬいた、慶應リコタイが見事頂点に立った。

 

新関東2部所属同士の対戦となったこの一戦。この大会によってリーグのカテゴリーにとらわれてはいけないということをこの2チームが示してくれた。
今回は慶應リコタイが頂点に立ったものの、両チームは同じ2部でありながら地学リーグに所属する。
今大会でつけた自信を糧に、現在開催中の新関東リーグにて1部昇格に向けてどのような戦いぶりを見せてくれるのかが注目どころだ。

Written by

高橋佑輔

takahashi

早稲田大学 FC.GUSTA

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