【新関東リーグ2021・1部第1節】前回王者が多くのチャンスを作るも、開幕戦勝利ならず。明治生田は価値ある勝ち点1獲得。
東 孝太郎RESULTS
新関東リーグ2021・1部第1節
FC.GUSTA
生田サッカー部蹴友会
コロナの影響により活動制限・活動自粛を余儀なくされ、思うような活動ができなかった今季。そんな中多くの関係者の協力もあり、無事新関東リーグが開幕した。
今年の開幕カードは現在大会2連覇中、今年も優勝候補筆頭の早稲田大学FC.GUSTA(以下:早稲田グスタ)と昨季1部で最下位と悔しい思いをし、今年はなんとしても結果を残したい明治大学生田サッカー部蹴友会(以下:明治生田)の対決。早稲田グスタは主力を怪我で欠く厳しい状況。一方の明治生田はこの試合で何としても勝ち点を獲得し残留に繋げたい一戦。両チーム共開幕戦に勝利し、勢いに乗りたいところだ。
早稲田大学FC.GUSTAスターティングメンバー
明治大学生田サッカー部蹴友会スターティングメンバー
前半
立ち上がりから早稲田グスタは後方から丁寧にボールを繋ぎ、ボールを保持する。前半4分左サイドバックの5番河原大輔(2年=國學院久我山)からFWの9番篠原蒼(2年=國學院久我山)へスルーパス。キーパーと1体1になるがここは明治生田のGK山田大晴(2年=国士舘)が冷静な対応でピンチを防ぐ。
一方明治生田は前からプレスをかけボールを奪おうとするも、なかなかボールを奪えない状況が続く。
前半11分、ここで早稲田グスタにアクシデント。早稲田グスタの絶対的FW9番篠原蒼が太腿裏の怪我により交代を余儀なくされ、代わって13番角能俊介(1年=早稲田学院)がピッチへ。早稲田グスタはエースを欠く厳しい状況となった。
早稲田グスタが細かいショートパスで相手陣地まで攻め込むも、なかなか相手のディヘンスラインを崩せない状況が続く中、明治生田が前からのプレスでチャンスを迎える。前半18分相手のディフェンスラインのミスを誘った明治生田39番松永祐太郎(3年=日野台)がボールを奪いゴール前へ。左足でシュートを放つも惜しくもゴールの枠から外れる。
その直後、今度は早稲田グスタがゴール前へ。7番石塚滉彩(3年=小田原)が中盤でボールを奪い、味方へパス。そのまま前線へ飛び出した石塚がキーパーと1対1の場面を迎えるも、ここも明治生田のGK山田がセーブ。
その直後早稲田19番樋爪悠人(2年=早稲田実業)がチャンスを迎えるも、枠を捉えきれず。早稲田グスタが多くのチャンスを迎えるも、なかなかゴールを奪うことができない。
明治生田はボールを奪ってカウンターを試みるも、決定的なシュートは打たせてもらえず。早稲田グスタのパスワークに苦しめられる展開が続く。
前半29分早稲田グスタが中盤で細かくボールを繋ぎ、サイドへ展開。クロスを収めた11番後藤直也(2年=國學院久我山)がシュートを放つも、またしても明治生田のGK山田がスーパーセーブに阻まれる。ここまで明治生田の山田の活躍が光る。
前半32分早稲田グスタが最大のチャンスを迎える。ペナルティーエリア内で相手のハンドを誘い、PKを獲得。キッカーは14番でキャプテンの伊藤大翔(3年=國學院久我山)。確実に決めて良い形で前半を終えたい早稲田グスタだったが、まさかのPK失敗。キャプテンとして3連覇の重圧がかかっていたのかもしれない。
このまま前半が終了するかと思われた終了間際、遂に試合が動く。早稲田グスタがペナルティーエリア付近でフリーキックを獲得。キッカー20番浅井夢織(3年=名古屋)のクロスに11番後藤が頭で合わせ早稲田グスタが先制。待望の先制点を奪う。
(前半終了間際、先制点をあげた早稲田グスタ11番後藤)
そのまま前半が終了。早稲田グスタは最高の形で前半を終える。
一方の明治生田はここまでよく耐えてきたものの、終了間際の痛い失点となってしまう。
後半
前半に引き続き後半開始早々から早稲田グスタがボールを支配する展開。7番石塚、5番河原、11番後藤がいい距離感のパスワークで左サイドを崩し、何度もチャンス演出する。
明治生田は疲労もあってか、なかなかボールを奪えない。そんな中前半7分、途中出場41番大川俊哉が鋭いロングシュートを放つ。ここは早稲田グスタのGK西川翔吾(3年=國學院久我山)のセーブに阻まれるも、前半からシュート数が少なかった明治生田に勢いをつけるシュートとなる。
早稲田グスタはショートパスに加え、俊足FW13番角能に目掛けたロングボールも併用し何度も相手ゴールに迫るも、明治生田のディフェンスに阻まれる。
後半17分右サイドでボールを受けた早稲田グスタ古川歩(2年=八王子学園八王子)がドリブル突破。相手ディフェンダーをかわしシュートを放つも相手ディフェンダーに阻まれ、惜しくもゴールならず。
後半19分明治生田はFW33番花岡侑祐(2年=八王子)を投入。交代直後から花岡が前線からプレスをかけ明治生田に勢いをもたらすと、明治生田が徐々にボールを保持するようになり流れが変わる。
同点に追いつきたい明治生田と追加点を取り試合を決めたい早稲田グスタの一進一退の攻防が続く。
すると後半30分横パスを受けた明治生田の88番山崎冬弥(3年=座間)が裏へスルーパスを送ると、それに反応した41番大川が左足でシュートを放つ。早稲田グスタのGK西川がボールに触るも防ぎきれず。明治生田にとって値千金の同点ゴールとなる。ここまでチャンスを作れなかった明治生田にとって貴重な1点となった。
(後半30分値千金の同点ゴールを決めた明治生田41番大川)
試合終了残り5分での失点に焦りを感じた早稲田グスタは何度もゴールを目指すも最後の制度に欠き、1点が遠い。
明治生田は後半33分フリーキックを獲得。精度の高いボールが上がるも、早稲田グスタDFに阻まれ決めきれず。
結局このまま試合終了。
ボールを保持し、終始試合を支配した早稲田グスタだったがあと1点を決めきれず。3連覇を目指す早稲田グスタにとっては痛い引き分けとなった。キャプテンの14番伊藤は「まだ新関東リーグは始まったばかり。この試合の反省点をチームで共有・改善して、3連覇に向けて1戦1戦チャレンジャーの気持ちで全力で戦いたい」と前を向いていた。
一方明治生田は守備陣、特にGK山田が奮闘。前回王者相手に価値ある勝点1を獲得した。
コロナウイルスの影響で制限がある中での開幕戦となったが、万全な感染対策の下盛り上がりを見せていた。今後制限が緩和されることを願うが、制限の中でも観客を熱くさせる試合を演じてくれた両チームの選手に賛辞を贈りたい。今後の新関東リーグにも注目だ。
[得点者]
早稲田グスタ:後藤 / 明治生田:大川
Written by
東 孝太郎
higashi
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