【特別企画】社会人が語るサークルの価値 vol.1
BeYonD 編集部こんにちは!BeYonD編集部です。
今回は新シリーズとして、『社会人が語るサークルの価値』について社会で活躍しているサークル出身の方へのインタビューを通して発信して行きたいと思います!本気でサークルに取り組んだから得られた経験や社会に出てからも大切なサークルでの学びなど、様々な角度から『サークルの価値』を引き出していこうと思います!
記念すべき第1弾はFC GUSTA(以下:グスタ)の創始者である小川裕大さん(以下:裕大さん)にインタビューをして来ました。
【プロフィール】
・早稲田大学商学部出身の31歳
・大学1年生のときにグスタを立ち上げる
・大学卒業後はベンチャー企業へ就職
・その後、起業を経験し、現在はIT企業で新規事業の責任者として働きながら、プライベートでもサービスの立ち上げを行っている
ほとんどの新入生が『サークルを選ぶ』という選択肢を持って学生生活をスタートさせる中、『サークルを創る』という選択肢を持った男はどんな学生生活を思い描いていたのか。
また、結成10年後には『新関東リーグ制覇』『サークル日本一』を成し遂げる組織を立ち上げた男はどんな思いを持って活動をし、サークルという環境をどのように見ているのか。
裕大さんから見る『サークルの価値』を最大限引き出して来ましたので、最後まで読んでいただけると嬉しいです!
自分でもよく決断したなと感じる『サークルを創る』という選択
–グスタを立ち上げた時のことを覚えている範囲で教えてください。
今でも鮮明に覚えています!高校時代は千葉県内で当時ベスト8の高校でサッカーをしていました。浪人で早稲田大学に入学したので、体育会サッカー部に入ることは考えられず、それでも大学生活でも真面目に本気でサッカーに取り組みたくて、新関東リーグのサークルに入りたいと考えていました。この考えなら本来、稲穂キッカーズ(以下:稲穂)が妥当だと思うのですが、1年生の頃は1限に必修科目の授業があったことと、実家暮らしということもあり、稲穂の練習への参加が難しい状況でした。稲穂で試合に出ようと思うと練習に参加しなければならなかったので稲穂は諦めました。環境的な問題で試合に出られないのは不公平だなと。
そこで、新歓で複数のサッカーサークルを回っている中で、仲良くなったプレ・マネに、掛け持ちでもいいから一緒にサークルやらない?と20人くらいのメンバーで立ち上げたのがグスタでした。簡単にいうと、自分に都合の良いサークルが無かったから新しいサークルを創ったというのがグスタを作った背景ですね。
–サークルを作る前にも何か新しいものを作った経験はありましたか?
昔から目立ちたい、先頭に立って何かやりたいという性格だったので、性格上そうなったのかもしれません。当時は大変だとは思っていなかったけど、今考えるとすごく大変なことをしていたな、よくその選択をしたなと自分でも思います笑
–サークルを立ち上げる中、サークルを立ち上げた後でどんなことが大変でしたか?
立ち上げるタイミングで辛いと思うことはありませんでしたが、結成1年目は大変でした。
グラウンドを探して確保したり、人数が少なかったので一人当たりの金銭的な負担も大きく、ボールなどの備品を揃えるのも大変でした。
何より一番辛かったのは、人数が集まらないことでした。
皆さんご存知の通りですが、1年生のときは必修の授業多いですもんね。4.5人で練習が当たり前で、友達の友達に声をかけてもらって人数を集めたり、知り合いのいるサークルとたまに試合をさせてもらうことはありましたが、基本的には4.5人でとりかごをしたり、2対2の練習をする日々でした。
グラウンドに行ったら私一人だったこともあって…そのままグラウンドをあとにして当時付き合っていた彼女と代々木公園でボール蹴っていました笑
–グスタを作った動機が真面目にサッカーをやりたい、本気で試合に出たいというところにあったと思うのですが、試合に出る以前に備品調達やグラウンド確保といったサッカー以外の部分に力を注がなくちゃいけない状況にあったと思います。それでもグスタにこだわり続けられた動機は何ですか?
自分が誘ったメンバーがいて、練習や合宿、試合などをやってくれるメンバーがいて、自分が誘って作ったからには自分からはやめられなかったですね。今思えば意地になっていました笑
『無くなってしまうかもね』という話は何度もありましたし、1年経ったタイミングで掛け持ちしていたメンバーがやめてしまったり、来なくなってしまい、辛かったのですが、それでも私の知らないところで色々動いてくれたり…
とにかく一緒にいてくれるメンバーの存在は自分にとって本当に大きかったです。
自分が作り上げたいのはサッカー以外も本気で楽しんで『サークル日本一』を目指す組織だった
–結成当時、グスタをどんな組織にしたいと考えていましたか。
初めから『日本一』を目指してやりたいということは自分の中にありました。
でも、1年目は仲間を巻き込みきれずに途中でメンバーが抜けていったり、当時のキャプテンに『お前は頭が硬いからチームが上手く回らない』といったことを言われたりしていました。
そんな過程を経て、自分の中でできた理想の組織像がサッカーは本気でやりながら、サッカー以外も本気で楽しむ組織ですね。
2年目からはずっとみんなに伝え続けていましたし、今でも後輩達がこれだけはずっと変わらず言い続けてくれているのは嬉しいですね。
体育会とは違ってプロを目指すような環境ではないし、サークル活動でも真面目にサッカーをやる意味を考えた時に前提に「楽しむこと」があるなと。気づくの遅かったですけどね笑
–楽しさと結果の両方を求めるサークルを1から作っていくことは難しいことだと思います。その中で、1番大切にしていたことは何ですか?
良くも悪くも何もない状態だったので1から作り上げることに楽しさを感じながらやっていました。とにかく必死だったのであまり難しく考えていなかったです笑
戦略的に両方を求めたというよりはメンバー1人1人がそれぞれ好き勝手にサークルを作り上げようとしていたなと今振り返ると思います。結果として無意識的に楽しさを追求できたのかもしれません。
もちろん楽しさだけでなく、強さにも拘りたかったので、早く強くなりたい、早く上のリーグで戦いたいという気持ちは常に持っていました。
–理想の組織を作る中でご自身が一番変われたと思うことはなんですか?
人に任せるということです。仲間に頭硬いんだよと言われ、人が減っていった時いろいろ考得たことがきっかけでした。メンバー1人1人が必要とされていると思えることってとても大切なことで、僕にとって必要なんだよって間接的に伝えることを意識していました。
これはグスタで学んだことで、社会に出てからも役に立ちましたね。
人に任せることはそう簡単なことじゃないです。自分でやったほうが圧倒的に早いですし。
ただ、人に任せることは本当に大切です。
自分だけでは組織はうまくいかないし、自分勝手にやっても周りはついてこないということを学びました。当たり前なんですけどね笑
–人に任せるという点において、社会人とサークルの違いは何かありましたか?
本質は変わらないと思います。自己肯定感や当事者意識を持ってもらうことは社会に出てもモチベーションの大切な源泉だと同じだと思います。
ただ任せることの責任の重さは異なります。任せる内容や組織によっても変わってきますが、社会人は生活がかかっているので、それに比べるとサークルとは雲泥の差があります。
ただ本質は変わらないので、サークルでの活動を通じて多くの学びを得ることができると思います。
裕大さんの考える『サークルの価値』
–サークルという環境ならではの一番の魅力はなんだとお考えですか?
出会う場所であり、思い出を作る場所であり、高校生活でサッカー人としてのキャリアを終わらせずに、新しい何かを生み出す場こそがサークルだということを意識しながら活動をしていました。
そんな環境でプレーヤー、マネージャー問わずに、高校時代サッカーをがっつりやっていた人からそうじゃない人まで、多種多様な人間がサッカーという共通な趣味で集まり、同じ環境でサッカーをすることが一番の魅力です。
これは部活では決してありえないことですから、そういうコミュニティとしての魅力を最大限味わってもらいたいなと心から思います。
–最後に、現役メンバーにはサークルでどんな学びや経験をして欲しいかお聞きしたいです。
社会人で…と意識するのではなく、純粋にサークルの活動を何よりも楽しんでほしいです。
本気で社会人としての学びを得たいならインターンに行ったほうがよっぽど価値があります。
サークルでは、学生生活最後のサッカーに本気で向き合ったり、彼女彼氏作ったり、みんなでワイワイして、一生支え合える仲間を作ることが何よりも大事だと思うので、難しいこと考えず、とにかく楽しめばいいと思います。
『誰かと出会って誰かと楽しむ場所』、それがサークルだと思います。
まあ、お酒の飲み方はサークルで一番学んだことかもしれません笑そんな経験のおかげで新卒1年目の時は会社の飲み会担当を担ってました笑
いかかでしたでしょうか。
サークルを創るという決断をしながらも、結成当初のグスタは本来の『真面目にサッカーをやる。本気でサッカーに取り組む。』という目的とは正反対の環境であり、大変なことも多く、何度もサークルがなくなるという話があったようです。
しかし、そんなきつい時間を乗り越えられたのは自分が誘った仲間達の存在であり、『サークル』という何もかも自分達で作り上げていかなければならない環境で困難な経験も楽しい経験も仲間と乗り越えたからこそ、そんな仲間が一生付き合える仲間となる場所がサークルだと言う裕大さんからの強いメッセージを受け取った気がします。
『強いだけじゃなく、本気で楽しむサークルを創る』という裕大さんの強い想いは結成後13年目となった今でも脈々とグスタには流れ、グスタを象徴するチームカラーとなっていることはインタビューを通して改めて感じたことでした。
これからもサークル出身の社会人の方々にご協力いただき、インタビュー・対談を通して、『サークルの価値』を発信行きたいと思いますので、乞うご期待ください!
Written by
BeYonD 編集部
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