【マネの想いvol.1】 ”プレーヤー目線に立てるマネージャーでいるために”
BeYonD 編集部大学サッカー同好会カテゴリーにおいてマネージャーは必要不可欠な存在である。また、マネージャーのあり方もチームによって大きく異なる。本企画は、様々なチームのマネージャーの想いをインタービュー形式で探っていきたい。
第一弾 慶應キッカーズ 田村咲歩さん
「プレイヤー目線に立てるマネージャーでいるために」
−慶應キッカーズ(以下キッカーズ)に入ったきっかけを教えてください。
中学生の頃からサッカーが大好きで、高校3年生の受験の時期は、夕ご飯を家で食べるときに、やべっちFCとプレミアを見ている時間が生きがいだったくらい(笑)そのこともあり、ずっとサッカーのマネージャーをしたいと思っていて、私は試合や練習をサポートしたいと思っていたのでサークルを選びました。とりあえずと思ってキッカーズの説明会に行ったら、「本気で全国目指してます」って宣言してて、かっこいいなと思って即決しました。
−最後の1年をどのような思いで過ごしてきましたか?
1個上の先輩たちが最強すぎたので、自分たちの代になったときにプレーヤーは戦力ダウンに相当焦っていたように思います。キッカーズは練習が週2回で、グラウンドがとれなかったときはフットサル場でやることもあって、他のチームとチーム力に大きい差があると感じていたので、それを補うことはなんでもしようと思っていました。今までやってこなかったことや足りなかったことは気づいた瞬間にやろうと思っていました。思いつくことは全部やってきたつもりです。
−例えばどのようなことをしたんでしょうか?
プレイヤー一人一人をしっかりと見て、求めていることを言われる前にやる。例えば「これ持ってきて!」とか(笑)あとはスタメンだけでなく、みんな見てますっていうのを伝えるために、みんなに声をかけてました。マネージャーに認知されてる。マネージャーに何かしてもらっているって感じた方がいいプレーができるんじゃないかなって思っていて。そういうことをやってきました。
最後の合宿では全学年の50人くらいのプレーヤーとマネージャーに手紙を書きました。私が1年のとき、2個上の代表に「これからキッカーズを引っ張って行ってください」ってメッセージをもらって、私はそれを何度も見て頑張ることができたんです。その先輩には及ばないけど、私の手紙をみてキッカーズに残ってくれる人が1人でも多かったらいいなと思って。
−お話を聞いてると、サークルに対する意識がマネージャーの域を超えていてすごいなって思います。
その点については自分でも意識していて、サッカーも好きだし、1番プレーヤー目線に立てるマネージャーでありたいと思ってました。私はキッカーズのムービーを作っているんですが、マネージャーが作るのは私が初めてなんです。「マネにプレーヤーの気持ちわかるわけない」と言われたこともあったんですけど、それがめっちゃ悔しくて・・・そうかもしれないけど、絶対伝えられることはあるはずだし、もっと1個1個の試合に対してどういう気持ちで臨むかっていうのを一人一人工夫したほうがいいんじゃないかなって思いました。あらゆる人の言ったことやプレーを汲み取ろうと意識しています。モチベーションムービーを作るとき、スタメンをリストアップして、今週の注目選手と、今週のチームを書いて、じゃあ今週はどういうコンセプトのムービーを作るかを考えてました。言葉にこだわって、マネ感を入れないことを意識して。ムービーは大事な試合の直前に見るものだから、何かが変わるかもしれないから。
実際プレーヤーにも、ムービーの言葉が的確だったから気持ちを整理して試合に臨めてたって言ってもらえたりしたので、よかったです。
−後輩へ伝えたいことはありますか?
本当にもっとやりたい(笑)これからもプレーヤーはサッカーをやっていくんだろうけど、こんなにも足が壊れて死ぬくらいまで勝ちにいくのってないだろうから、それがすごいうらやましくて。あと1年も2年も現役で頑張り続けられたら、なんでもできる可能性があるってことを感じながらキッカーズで過ごしてほしいです。
−あなたにとってキッカーズとは?
大事な大事な居場所。守りたい場所。
キッカーズを支え続けた3年間。田村さんはおそらく何が正解かわからない中で、もがきながら必死に駆け抜けてきただろう。そして、引退時にプレーヤーから言われた「さほがいたから頑張れた」の言葉を聞いて、ようやく自分のやってきたことに間違いはなかったと思えたのではないだろうか
サークルにおけるマネージャーという立場は、本当に難しい。やろうと思えばとことん、やらないと思えば何もしないことだってできる。そんな環境の中で、こんなにもプレイヤーのことを、チームのことを考えたマネージャーがいただろうか。キッカーズが強いキッカーズであるために支え続けた彼女のマネージャー像は、後輩へとこの先ずっと引き継がれていくだろう
Written by
BeYonD 編集部
beyond
BeYonD編集部です。
Keywords
Recommend
【マネの技術Vol.2】プレイヤーに強烈なボールが当たってしまったときに使える技術〈応急処置編〉
猿も木から落ちるみたいな感じに、プレイヤーもボールにあたる!! すぐに復活して、いや大丈夫なんかい!という場合もあれば、 ちょ・・・無理待って・・・ となってて心配になっちゃうことも…
read more BeYonD 編集部[BMOM5]FW谷口友哉(3年)ストライカーが残留へ望みをつなぐ決勝点
テクれ谷口 最下位と負けられない中、挑んだ第4節の明治大学グルービーキッズ戦。0-0で前半を折り返し、迎えた後半3分、勝ち点0の早稲田大学HUMANが先制点を決める。決めたのは背番号9番谷口 友哉(…
read more BeYonD 編集部【4/10(火)開催】BeYonD ×Criacao コラボイベント「まだ間に合う!内定直結!?自己表現セミナー」開催決定!
今年も桜が見ごろになってきました。 4年生の多くは思い出がたくさん詰まった大学の卒業式を迎え、社会人に向け本格的な準備を始めている頃でしょう。 そんな中、新4年生は就職活動真っ只中!! …
read more BeYonD 編集部【特別企画】Leo the footballインタビュー!サッカー分析編!
みなさんおうち時間はいかがお過ごしですか? 今回は、分析官兼サッカーYoutuberとして登録者数10万人を誇る「Leo the football(レオザフットボール)」さんにインタビューしまし…
read more BeYonD 編集部【新関東カップ2022】出場チーム紹介 vol.5
先週の5/28(土)に開幕した新関東カップ。 今年度から予選リーグが導入され、2週間に分けて決勝トーナメント出場チーム8チームを決定する。 今週は6/4,5に予選を行うチームを紹介!! …
read more BeYonD 編集部【新関東リーグ2020・1部第1節マッチハイライト】遂に開幕した新関東リーグ2020!開幕戦白星で勢いを手繰り寄せるチームはどこだ?!
【新関東リーグ2020・1部第1節マッチハイライト】遂に開幕した新関東リーグ2020!開幕戦白星で勢いを手繰り寄せるチームはどこだ?! 10月31日快晴の中、開幕が危ぶまれていた今年の新関東リ…
read more BeYonD 編集部【新関東リーグ2017MVP】やんちゃな王様から、真の王様へ。早稲田稲穂、長瀬が新関東リーグ2017MVPに輝く。
新関東リーグ1部2017が閉幕。優勝した早稲田大学稲穂キッカーズ(以下:早稲田稲穂)が東西対抗戦も制し、日本一に輝いた。 優勝した早稲田稲穂から、攻守ともに気迫溢れるプレーでチームを牽引したMF…
read more BeYonD 編集部【BMOM11】 妹尾 空(3年)が守備の要として勝利に貢献
超高層ヘディングマシーン 妹尾 明治大学グル―ビーキッズは第6節に、青山学院大学理工サッカー部と対戦した。結果は1-0で明治グル―ビーが勝利した。グル―ビーは後半開始早々に奪った…
read more BeYonD 編集部【サッカーを仕事にするということvol.1】第一弾はアマチュアサッカーを支えるあの企業!
新企画、「サッカーを仕事にするということ」が始まります! プレーヤーとしてサッカーに関わることがすべてではなく、様々な形でサッカーに関わっている人にインタビューしていきたいと思います。 第一弾…
read more BeYonD 編集部【BMOM44】柴田拓海(3年=東山) “攻守に躍動したCRACKSの頼れるキャプテン”
【関西同好会トーナメント1回戦】 立命館大学FC.CRACKS(以下CRACKS) vs 立命館大学 FC原谷(以下原谷) 奇しくも立命館ダービーとなったこの一戦のヒーローは紛れもなくCR…
read more BeYonD 編集部



