【新関東リーグ2021・1部第8節】残留へ向けて激突した中大フースバルと明治生田の戦いの行方は?
山田大晴RESULTS
新関東リーグ2021・1部第8節
体同連フースバルクラブ
生田サッカー部蹴友会
11月20日(土)
矢田部グラウンドで行われた新関東1部第8節、開幕序盤から勢いを見せるも、ここ2試合敗戦を喫している明治大学生田サッカー部蹴友会(以下:明治生田)と、第7節終了時点で勝ち点4と苦しみ、絶対にこの試合を落とすことができない中央大学体動連フースバルクラブ(以下:中大フースバル)との一戦が幕を下ろした。
(中央大学体動連フースバルクラブスターティングメンバー)
(明治大学生田サッカー部蹴友会スターティングメンバー)
前半
この日の矢田部グラウンドは、一日を通し強い風が吹き荒れていたこともあり、前半追い風の影響を受ける明治生田が序盤から積極的な攻撃を見せた。
前半2分、明治生田GK、66番山田大晴(2年=国士舘高校)からのロングフィードを受けた20番石川大揮(3年=佐山ヶ丘高校)が軽快なタッチでカットインしシュートを放つもボールは枠の外へ。
前半7分、相手陣地の中央でファールを受けた明治生田にフリーキックのチャンス。6番有山佑汰(2年=日大藤沢高校)が直接ゴールを狙うシュートを放つもボールはゴール頭上へ外れる。
前半9分、コーナーキックのチャンスを得た明治生田。20番石川によって放たれたボールを6番有山が足裏でうまく逸らし、29番山本竜輔(3年=日大藤沢高校)が絶好の形を迎えシュート。しかしこれは中大フースバルの守備に阻まれボールはわずかにゴールを捉えきれず。
サイドを主軸とした攻撃で、多くのチャンスを作る明治生田だが、中大フースバルの両サイドバック、28番山口輝(2年=中京大学付属中京高校)、10番市野塚奏(3年=静岡学園高校)を中心に集中したディフェンスが随時に光る。
終始苦しい状況が続く中大フースバルであったが、前半22分、左サイドからうまくボールを繋ぎながら生田守備陣を崩していき、52番橋爪健(3年=西武学園文理高校)がペナルティサイドへ運び中へ合わせるクロス、明治生田が跳ね返したこぼれに反応した7番小嶋和典(3年=アビスパ福岡U-18 )を、6番有山がスライディングで倒してしまいPKの判定。
PKキッカーを務めたのは8番高尾昇吾(3年=広島皆実高校)、高尾によって蹴られたシュートはゴール左隅を上手く捉え貴重な先制点を挙げる。
得点を挙げ勢いを止めない中大フースバルは、前半29分、カウンターから得たコーナーキックのチャンス、これは明治生田が賢明な守備を見せボールを外へ跳ね返す。
反撃に出たい明治生田は、ロングボールを中心としゴール前に合わせるといった攻撃でチャンスを模索するが、中大フースバル56番谷口幸太(4年=町田ゼルビアユース)による冷静な対応で、ゴール前に流れるボールをうまく跳ね返していく。
このまま前半は終了。前半を通してゲームをコントロールしていた明治生田はロングボールやコーナーキックから多くのチャンスを作るものの、肝心のゴールが奪えないといった状況。一方の中大フースバルは、攻め込まれる展開の中、少ないチャンスからカウンターを見せ、獲得したPKで1点を奪った。
後半
エンドが変わり追い風となった中大フースバルは、後半2分にいきなりチャンスを迎える。
7番小嶋から出たスルーパスに反応した34番外輪三四郎(4年=狛江高校)がサイドへとボールを運び、中に待つ52番橋爪に合わせ、明治生田の守備陣に囲まれながらも右足のシュートを振り放つ、しかしこれは惜しくもゴールポストをたたき得点に繋げられず。
後半9分、明治生田にコーナーキックのチャンス、39番松永祐太郎(3年=日野台高校)によって放たれたボールは弧を描きながらゴール中央へ、こぼれたボールに反応した20番石川がうまくキープし、ペナルティエリア内で相手に倒されるもこれはノーファウルの判定。
中大フースバルは前半の状況とは打って変わり、中央付近でボールを持てる状況が増えたことで、しっかりとした連携の中ボールを動かしゴールへと迫る場面が多くみられる。一方の明治生田は、向かい風の影響もあり相手のロングボールへの対応が疎かになる場面が目立つが、前半と同様サイドを中心とした攻撃を武器に中大フースバルのゴールへと迫っていく。
後半16分、中大フースバル34番外輪が右サイドからドリブルで崩し、ゴール中央にいた52番橋爪とのワンツーからカットインしシュート、これは僅かにゴール左外へと外れていく。
後半20分、明治生田39番松永が左サイド中央でボールを貰うと、華麗なテクニックで相手を躱し71番石井雄大(3年=秦野高校)へとスルーパス、抜け出しながら放ったシュートは中大フースバルGK、24番矢吹和也(3年=座間高校)が横っ飛びでボールに反応しうまく処理する。
明治生田は、37番花岡侑祐(2年=八王子高校)を投入し攻撃陣の活性化を図るものの、中大フースバルの徹底した守備が行く手を阻む。
後半30分、明治生田に絶好のチャンスが。左サイドで倒されて得たフリーキックを、39番松永がクロスを上げ、中央に走りこんだ87番山崎冬弥(3年=座間高校)がピンポイントで合わせヘディングシュート、しかしこれは中大フースバルGK、矢吹のスーパーセーブによって得点は奪えず。
このまま逃げ切りたい中大フースバルは、サイドにボールを集め上手く時間を稼いでいく。
反撃に出たい明治生田だが、中大フースバルによる前線からの果敢なプレスでボールを前線へとつなぐことができない。
結局このまま試合は終了。明治生田は前後半を通し多くの得点チャンスを見せながらもあと1点が遠く、前半のPK によって奪われた失点により勝ち点3を落とした。一方の中大フースバルは、試合全体を通して攻め込まれる状況が続きながらも、前半で得た得点を守り抜き、最終節へ望みを繋げる勝ち点3を獲得した。
第8節を終え、新関東リーグも残り1節。優勝を目指しここまで走り抜けてきた全チームの戦いも27日(土)で幕を閉じようとしている。明治生田は残り1試合、残留をかけて同大学の明治大学体動連サッカー部との明治ダービーに挑む。一方の中大フースバルも、同じ残留争いをしている早稲田大学FC.GUSTAとの負けられない一戦を最終節で迎える。果たしてどのチームが残留を決めるのか、激しく熱い戦いは、最後まで見逃すことができないようだ。
[試合結果]
中大フースバル 1-0 明治生田
[得点者]
中大フースバル:高尾(22分)
Written by
山田大晴
yamada
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