【キャプテン特集】本気になれる場所、ここにあります。

大田智輝

高校時代には県選抜・全国総体ベスト8と輝かしい成績を残すも、選手権県予選決勝では自分のミスから2失点し全国出場ならず。浪人を経て、選んだサッカーサークルで学んだ事とは。最終学年ではキャプテンとしてサークルを支えた早稲田大学HUMANFC滝澤康平(3年=広島県瀬戸内高校)に迫りました。

早稲田大学HUMANFC(以下:ヒューマン)

まず始めに高校時代の振り返りからよろしくお願いします。

高校の進路を決める段階まで遡ると、中学時代に在籍していた埼玉県のクラブチームが全国レベルという事もあって、推薦の話を数校から貰いました。始めは両親に寮生活を反対されていたが、最終的には自分の意見を尊重してもらい、当時広島県で4連覇していた広島県瀬戸内高校に進学を決めました。高校では特進コースに在籍していて、成績は下から数えたほうが早い時もありましたね。途中から勉強に本腰を入れてクラス内で一位をとった事もありましたが、模試となるとダメダメでした。恥ずかしいですが偏差値50超えることは殆ど無かったです。定期テスト前は集中してやりますが、あまり勉強は重視せずサッカーに打ち込む日々でした。

サッカー面に関しては、始めの頃は1学年40人程度いる中で自分の学年の試合にすら出られませんでした。そんな時、その年の広島国体の監督が瀬戸内高校の監督でもあったことから、高校のグランドで練習会があった際に声をかけられて練習参加する機会がありました。監督の目の前でいいパフォーマンスができ、そこからチーム内でも上のカテゴリーでチャンスをもらえるようになっていきました。2年生の時には、翌年の広島で開催されるインターハイに向けて選手を一から選び直し、新しくチームを作っていく流れからトップチームのメンバーに選ばれ、監督に気に入られた事もあってスタメンで出場する事が多くなりました。残念ながらインターハイ・選手権と全国大会に出場する事は出来ませんでしたが、県選抜に選出されたこともあって、来年は自分が中心となって頑張ろうという気持ちでした。img_9350

最終学年になってからは全ての公式戦にフル出場したり、県選抜の活動でバルコムカップにも出場しましたね。インターハイ県予選決勝では広島皆実高校に敗れるも、2枠ある開催県枠で全国大会出場が決まりました。その後の全国大会ではベスト8の成績を収めました。高校進学にあたり両親と大学では関東に戻ってくる事を約束していたので、これらの実績を使っていくつかAO入試や自己推薦で受験したが、合格には至りませんでした。この時点でもらっていた推薦のお話を全て断っていたので、一先ず勉強の事はあまり考えず選手権に向けて切り替えました。結果としては、またもや広島皆実高校に決勝で敗れてしまいました。その後一般受験に向けて勉強を始めるも、結果は散々で浪人する事を決めました。振り返ってみるとこんな高校時代ですかね。img_9349

【前列左端】

浪人期間は体育会でサッカーを続けようと考えていたのですか?

体育会に入って続けたいと思ってました。実は選手権の県予選決勝で自分のファールとハンドから2失点し、負けてしまったんです。その時の悔しさもあって大学サッカーで自分がどこまでやれるのか挑戦したいと思ってました。浪人でも体育会に入れる大学を選んで受験していました。結果としては、センター試験の得点と高校時代の競技成績を得点化した合計で合否が決まる入試方法で、早稲田大学に合格する事ができました。その後ア式の練習見学に行った際に、1年間サッカーから離れていた事もあり、スピード感や技術の高さに圧倒され、どうしようかと迷う自分がいたことを覚えています。

4月に入り学部ガイダンスでキャンパスを訪れた際に、既にSNSで繋がっていた鈴木優太朗(3年=ザスパクサツ群馬Y)にヒューマンの新歓ブースに一緒に行かないかと誘われたんです。そうしてヒューマンの練習に参加することになりました。高校時代の先輩にはサークルでサッカーを続ける人なんていなかったので、正直なところそもそもサークルなんて大したことないだろうとマイナスなイメージしか持ってなかったです。いざ参加してみると練習メニューから自分たちで決めて、自分たちで盛り上げて雰囲気作りをしてこんなにも真面目にやっているのかと思いました。ヒューマンの先輩や同期には全国大会に出場していた人達もいて、上手な人多いなと驚きました。楽しくサークルに行って、バイトや留学などこれぞ大学生という生活もありなのかな、いろんな事を経験したいなとも思ったりしてましたね。

ランテストを受ける予定だった日の直前に風邪をひき体調が悪く、結局受けることが出来ませんでした。これも何かの運命なのかと思い、ヒューマンに入る事を決めました。

サッカー面で技術差を感じる事はありましたか?

正直なところ、大学1、2年のマガジン杯まではだいぶ尖っていたと自分でも思います(笑)。全国に出たというプライドが邪魔をしていました。勉強メインでやってきた人を下に見ていた事もありました。しかし徐々にイベントだけ来る人やそもそもサッカーをやらない人などいろんな人がいるヒューマンに魅力を感じ、練習や活動を通してどんどん惹きつけられていきました。気付いた時にはサッカーの技術差なんて気にしなくなっていました。

強制力がない中で本気になれる場所

1、2年生での思い出は?

特に印象に残っているのが、自分が1年生の時の中央大学サッカー同好会(以下:サカ同)と戦った新関東リーグ2部最終節です。他チームの結果によって試合開始直前に1部昇格の道は閉ざされてしまいましたが、現役・OB・OG含め多く人が応援に駆けつけてくれました。毎回の活動に絶対参加しなくてはいけないという強制力がサークルには無い中で、あれだけの人数が週末の鹿島ハイツにまで応援に来ていることが自分には考えられませんでした。本当に圧倒されましたね。当時の幹事長が凄いのか、ヒューマンが凄いのかその時は理解できなかったですが、強制力がない中であれだけの人が集まり、本気になれる場所がサークルにもあるという事を実感しました。img_9332

【最終節サカ同戦後の写真】

キャプテンになった経緯は?

同期の大野友太郎(3年=ロアッソ熊本Y)がやらないと言ってたので、自分がやるのかなとは薄々思っていました。その頃体が動けるようになってきた事もあって、知り合いが新たに作る社会人チームに参加するようになりました。1年生の時はサークルにコミットしていたが、学生生活にも慣れた余裕が出てきた2年生の時は少しサークルから離れたりもしました。学年の話し合いで来年のキャプテンが自分と決まってはいたので、夏のマガジン杯までは自由にやろうと思ってました。

マガジン杯に関してですが、ヒューマンは例年A・B・C・OBの4チーム編成で参加しています。自分達の試合前や試合後、疲れていても、負けて雰囲気が悪くても、少しでも時間があれば他チームの応援に行くんです。皆で応援できる空気感やこの雰囲気を普通に作れるのは凄いと感じました。サッカー面では、マガジン杯はベスト16で新関東カップ戦でも負けた立教サッカー愛好会に敗れてしまうものの、その後の新関東リーグでは悲願の1部昇格を果たしました。img_9338

ヒューマンとしてのキャプテンの役割は何ですか?

ヒューマンはサークルをイベント面で支えていく3人の幹事側とサッカー面で支えていく3人のキャプテン側で分かれていて、主に6人でサークルを運営していきます。キャプテン側の役割としては、練習日程決めから練習メニューを考えたり練習試合を組んだりします。公式戦ではメンバー決めなどサッカーに関わること全般での役割を担ってます。

全員が楽しめる雰囲気づくり

意識していた事はありますか?

ヒューマンならではになるのですが、サッカーをあまり本気ではやってこなかった選手や大学から始めた選手がいたりと幅広いレベルが混在する中で、アップは全員が体を動かせてなおかつ雰囲気が盛り上がりやすい、ハードルが低いものを取り入れるようにしていました。特に練習の雰囲気を大事にしていましたね。例えば新関東リーグ戦直前にばちばちやって強度を高めるよりも、全体として盛り上がった雰囲気のまま練習を終えて週末の試合に望めるように考えていました。また、サッカーが上手いAチームの選手だけをメインにした練習をするのではなく、練習に参加した全員が楽しめるようにメニューを組んでいきました。

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何故そこまで雰囲気を重視していたのですか?

自分が1年生の時のあのサカ同戦みたいな終わり方をしたいなと思っていました。やっぱりサークルのみんなから応援されるチーム、応援できるチームになれる様に意識していました。それは数字としてはっきりとわかるものではないですけどね。練習に参加する全員が楽しめる事を前提にして、その中でも勝ちを追い求めて日々の練習に励んでいました。

自分達だけでメンバー決めをする際に、客観的にチームを評価するのは難しかったですか?

副キャプテンの2人とは何度もミーティングを重ねました。メンバー決めに関しては、最後は自分に任してくれました。サイドバックとサイドハーフの組み合わせであったり、それぞれの特徴が活かせる様に意識していました。副キャプテンにも関わらず小菅大地(3年=伊那北高校)は控えに回っていた事もあり、外からチームを見ていた彼の客観的な意見をより尊重しながら、メンバーを考えていました。攻撃の中心を担っていたもう1人の副キャプテン丸山航平(3年=松本山雅Y)と小菅とセンターバックである自分の3人のバランスはよかったのではないかと振り返っています。

新関東リーグ・アットホームカップを振り返ってみてどうでしたか?

新関東リーグ1部は2部で戦っていた去年に比べてとても難しく、余裕を持ってプレーすることがあまりできなかったですね。層の厚さが試合展開の鍵を握り、より総力戦であることを実感しました。アットホームカップは25分ハーフと試合時間が短い中で、初めから勢い持って相手を圧倒できるか、交代カードの使い方などより難しかったです。正直なところサークル同士の実力差はあまりないと思いますが、普段の練習の強度や頻度が大きく影響すると感じました。img_7228

サークルの試合は25〜35分ハーフで行われますが、試合時間が短い点についてどう思いますか?

サークルの人たちは毎日動いてるわけじゃないし、試合時間が長いとダレてしまうと思うんです。試合時間が短いからこそ100パーセントの力を出せる時間が長く、結果的にミスが少ない試合になると感じています。自分が所属するゼミの先生も試合動画を見た時には意外とレベルが高いなと驚いていました。初めて試合を見た人の多くがその様に感じる要因はそこにあるのかなと思います。

3年間を振り返ってみるとどうでしたか?

今年は大会が無くなったりと先が見えない事も多く、今までは大会があったからみんなが参加してくれていたのかなと思いました。強制力がない中でプレーヤー・マネージャー関係なくみんなが楽しめて参加したくなる様に、レクリエーションを取り入れたりもしました。サッカーサークルなので、グラウンドでの活動を通してサークルにみんなが矢印を向けてくれる事を考えていましたね。体育会と違ってサッカーが好きじゃない人やそもそもやらない人など、本当にいろいろな人がいる中でサークルのことを考えて行動する事は大きな経験となったと思います。自分達が後輩達に伝えたかったことが本当に伝わっているかは分からないけど、最後の活動を終えて後輩達からかけてもらった感謝の言葉や涙が全てでした。img_8941

大学でもサッカーを続けようか迷っている高校生・浪人生に向けて最後に一言お願いします。

高校によってはサークルでサッカーを続けている先輩がほとんどいなかったり、そもそも情報すらあまりり入ってこないという事もあると思います。サークルってたいしたことないだろうなあとか、練習ちゃんとしてなさそうとか色々な先入観を持ってしまっているかもしれないですが、まずは参加してみるのが一番です!サークルにも本気になれる場所はあります!

最後までお読み頂きありがとうございます。もし宜しければ、この記事を共有・拡散していただけると幸いです。よろしくお願いいたします。

私達BeYonDプロジェクトは、大学サッカー同好会カテゴリーが自らの”多様性”という価値を認識し、さらに価値を向上させ、社会に対する認知度向上することを目的に、大学サッカー同好会に所属する学生によってスタートしたプロジェクトです。自らの価値を認識し、高めるために自チームを超えたイベントを行い、「サークル=遊んでいるだけ。」という先入観を払拭するため記事などを書いて情報発信を行っています。

 

早稲田大学 HUMAN F.C.のチームページ

Written by

大田智輝

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