【新関東カップ2017決勝戦】マッチプレビュー
BeYonD 編集部4月に始まった新関東カップ2017の2カ月に及ぶ戦いがついに今週末終わりを告げチャンピオンが決定する。
今回は見事決勝戦に駒を進めることになった2チームのこれまでの戦いぶりを振り返り、勝負のポイントを整理していこう。
早稲田大学稲穂キッカーズ
新関東カップ2015,2016覇者である早稲田稲穂は明治グルービーキッズの前に立ちはだかり、3連覇を狙う。
端的に言って、今年の稲穂もやはり強い。そこでまず注目すべき点は、稲穂キッカーズという常勝軍団が、新関東カップ2017を勝つべくして決勝まで勝ち上がってきたことである。
初戦である4回戦で日大法学部サッカー部を撃破。スーパールーキー中島剣士郎(1年=早大本庄)らの活躍で快勝し、稲穂の強さを見せつけた。準々決勝では早稲田FC.GUSTAに追いつかれ主導権を奪われる時間が長かったが、ここはやはり王者。試合巧者の稲穂が後半足の止まってくる時間帯も走り続け、チャンスを確実に決めて準決勝に駒を進めた。うってかわって準決勝は、立教サッカー愛好会相手に長瀬(3年=國學院久我山)の2得点などもあり、危なげない試合運びと隙のない王者の貫禄を見せつけた。3連覇をかけた稲穂にとって、この3試合とも自信と緊張感がバランスを保ちながら勝利を手繰り寄せたように見えた。
しかし、あまりよくないニュースもある。ここまで圧倒的なスピードと得点力で前線に君臨してきたスーパールーキー中島が負傷、また準決勝でキャプテン末永(3年=駒場)とタッグを組んだセンターバックの木村(2年=早稲田実業)も負傷。準決勝でスタメンだった2人が負傷。重要なポジションを任されていただけあって、彼らの負傷は少なからず影響を及ぼすだろう。
だが稲穂は稲穂。総力戦で勝ちに行くことには変わりない。こうした状況だからこそ、チーム力が問われる。
その中でキーマンとなる選手を挙げていく。
ディフェンスは、4番キャプテンの末永(3年=都立駒場)。強いキャプテンシーと空中戦の強さでグルービーの得点機会を阻止することが必須となる。
オフェンスとなると、多くのタレントがいるだけに1人に絞るのは至難の技だが、ここでは47番近藤(2年=日大藤沢)の名前を挙げたい。攻撃のスイッチを入れる長短のパスから幾度となくチャンスを演出してきた。選手権の全国大会を経験してきただけあって、質の高さ、戦術眼、パスのセンスはピカイチである。決勝も彼の足からゴールにつながるパスが出ることだろう。
そして今大会國學院久我山対決を制してきたエース長瀬が、グルービーの小田島との一戦を制して3連覇を成し遂げることができるのか。
現三年が入学して以来、新関東カップ負けなしの稲穂キッカーズが絶対王者となる日が来るかもしれない。
明治大学Groovy kids
グルービーは昨年度新関東1部リーグ2位。対戦相手の稲穂キッカーズは新関東リーグ優勝。昨年、あと一歩のところで夢を打ち砕かれたグルービーは2017年6月24日、稲穂にリベンジを果たそうとしている。
そんなグルービーは持ち前のポテンシャルと独特の雰囲気を武器に決勝まで勝ち上がってきた。シードのため4回戦からの参加となったグルービーは初戦にて首都大学東京八雲FCを迎え入れた。ジャイアントキリングを起こし勢いに乗る相手を前に、2-0と完封勝利を収めポテンシャルの高さを見せつけた。続く準々決勝では同じく新関東1部所属の青山学院大学理工サッカー部をPK戦の末下し、準決勝へと駒を進めた。迎えた準決勝では今年度早稲田大学覇者のHUMAN.FCを相手に2-1で勝利を果たした。先制点を喫するも、攻撃陣が奮闘し勢いそのままに見事逆転勝利を収めた。
そして6月24日稲穂を撃破しようとしている。稲穂撃破の鍵となるのは、寄せの早い稲穂の守備をいかにして攻略するかにかかっている。そこで注目したいのが23番小田島(3年=國學院久我山)である。グルービーの重戦車小田島は4回戦で1得点、準決勝で2得点の活躍を果たした。持ち前の強靭なフィジカルとゴール前でのテクニックを生かしゴールを脅かすことで、決勝でも得点が期待できる。
また34番千葉(2年=横浜FMユース)にも注目したい。4回戦では1ゴール1アシストの活躍。Jの下部組織出身だけに正確な足元の技術を備える。またそれだけではなく、球際や守備面でも奮闘することのできる選手だ。千葉の攻撃によって稲穂のサイドを崩しきることができるだろうか。
また、重要になるのが稲穂の強力な攻撃陣をシャットアウトすることである。そのキーマンとなるのがGK森本(2年=広島国泰寺)のセービングである。今大会、高いセービング力を発揮し幾度もピンチを救ってきた。加えて3試合1失点と数字も悪くない。
このように最強のポテンシャルを備えるグルービー。スタメンの選手、ベンチの選手そしてグルービー名物”ガヤ”が一体化し会場を飲み込むことによって新関東カップ2017を制することができるだろうか。
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