【特別企画】Jユース出身の私たちが大学サッカーサークルを選んだ理由[後編]

大田智輝

Jユースを選んだ理由、そして大学サッカーサークルとの出会いに迫った[前編]は楽しんで頂けたでしょうか。
まだ[前編]をお読みでない方はこちらから。

[後編]では、3年時に幹事長(鈴木)、副幹事長(大野)、副キャプテン(丸山)を務めた3人が3年間の大学サッカーサークル生活を振り返ります。最後には現役高校生に向けたメッセージもあります!!

早稲田大学HUMANFC(以下:ヒューマン)
大野友太郎(4年=ロアッソ熊本ユース)、鈴木優太朗(4年=ザスパクサツ群馬U–18)、丸山航平(4年=松本山雅FCU–18)

3年間の大学サッカーサークル生活を振り返って

役職を持った3年生での1年間を振り返ってみるとどうでしたか。

鈴木:サッカー面はキャプテン、副キャプテンに任していましたね。「サークルの課題を見つけて1つ1つ解決していく」それを幹事長という立場で先頭に立ち取り組んだことは大きな経験でした。新型ウイルスの影響により活動が上手くできない中で、どうすれば皆がサークルのことを忘れずに好きでいてくれるかを考えてきました。自分たちは強制参加でないサークルであり、自由な部分が多いからこそ、色々なことを考えていましたね。

鈴木

大野活動に来るのが当たり前でない世界。なるべく多くの人に参加してもらう為に、向こうから矢印をサークルに向けてもらう為にはどうしたらいいのかを1年間本当に模索しましたね。自分達がサークルを動かしていく立場になった3年生の1年間を振り返ると、先輩達はこんなにもサークルのことを考えていたのかと実感しました。また、みんなが楽しめて心地よい環境を作っていくには、向き合い続けることが大事なんだと感じましたね。幹部6人でのミーティングは沢山しました。みんなサークルのことを本気で思ってるからこそ、話し合いの回数は多かったし、時間が長くなってしまうことも度々ありました。

鈴木:例年ユニフォームを新調していた大会が中止になり、自分達の代のユニフォームをそもそも作成するのかで悩んだりもしました。多くの人が納得してくれる答えを出すのにはとても時間かかったよね。サークルへのコミット度がそれぞれ異なる中で最適解を探すのはとても難しかったです。

丸山:自分はサッカー面の中でもメンバー選びが大変でしたね。ただ上手い選手をスタメンにするのでは安直であり、サークルの独特な雰囲気や試合展開、短い試合時間を考えると一筋縄ではいかないと感じました。上手い選手をを上から11人選ぶことが勝つ方法ではないんです。チーム全体に与える雰囲気など様々なことを考慮しながらも、勝利を目指す経験は貴重でした。

丸山

3年間のサークル生活を終えて、今感じることはありますか。

鈴木:サークルで自分の価値観をここまで大きく変えられるとは思ってもいなかったです。高校生の頃はプロになるという目標があったので、何が何でも自分の為にサッカーをしていました。そんな凝り固まった価値観を大きく変えたのが、入学して早々の5月にあった新関東カップ稲穂戦。自分はベンチスタートだったので、皆と応援していました。自分が試合に出れなければ勝ち負けなんてどうでもいい、そんな人間だった自分が心の底から出ている選手達を応援していたんです。それまでの自分は人を応援することが苦手でした。頑張っている誰かを本気で応援できたからこそ、自分も試合に出る時には応援している人達の為に勝とうと思えるようになりました。「自分の為」から「人の為に、みんなの為に」と思えるようになったんです。大きな大会に複数チームで参加した際には、他チームの応援を率先してやるヒューマンだからこそ、実感できたのではと思います。

丸山:個人的にはサークルに入ったことで、仮にア式(体育会サッカー部)から合格をもらって過ごす4年間を想像した時とは、大きく異なる経験をできました。サッカーだけでなく遊びやイベントを通して、話すことが以前より得意になったし、みんなと話すことが楽しいと思えるようになったんです。人見知りは少し解消されたはず…結果的に外池監督はあの時に正しい判断してくれたと思ったりもします(笑)。

大野:いろんな人と関わって価値観を広げたいとの思いでサークルを選び、とてもよかったと思っています。改めて振り返ってみると、サークルにはやり込み要素が沢山あると感じました。自分が関わらないでおこうと思ったら離れることもできるし、関わろうと思えば毎日本気でサークルのことを考えられる環境やメンバーが揃っています。自分はサークルにコミットしたことで、沢山の思い出だけでなく、価値観の広がりを感じることができました。

鈴木:試合に対しての勝ちたい気持ちは高校生時よりあったかもしれません(笑)。みんなのためにという部分に繋がりますが、これだけ必死に、本気になれる環境があることは有り難いですね。

大野

サークルにおける価値観や多様性をどのように解釈していますか。

大野:この3人は最初からサッカー以外の部分にも魅力を感じ、上手くサークルに馴染めていたと思います。一方で、本気でサッカーをやりたい人や自分はみんなより上手いというプライドが少なからずある人にとって、サークルは向いていない、馴染めないのではと思うかもしれません。しかし、その考え方こそが価値観であって多様性という部分。そんな意地とかプライドさえも認められるのがサークル界であると思うんです。そんなプライドをいじってくれたり、時にはぶつかってくれたり、そして向き合ってくれるメンバーがサークルにはいます。

鈴木:確かに自分の考えを否定されることは無かったですね。これといった正解がないからこそ、自分達の行動や振る舞いが雰囲気に直結していくと感じました。

丸山:何度も自分の持っていた常識を覆され、高校生までの価値観が大きく変わりました。そこで気付かされることも多く、ある意味楽しかった部分でもありました。

高校生へのメッセージ

Jユースに所属する高校生に向けてメッセージをお願いします。

鈴木Jユースで本気でやっていたとしても、もう1度本気になれる、今まで以上に本気になれる場所が大学サッカーサークルにもあるよってことをまずは伝えたいです。また、勝ちに拘る理由も考えるようになりました。サークルで何故勝ちたいと考えた時に、試合終了後にみんなで水掛け合って喜ぶ瞬間をやはり思い浮かべますね。勝利はみんなで喜ぶための手段であり、できるだけ多くの人数で感情を共有したいというものがありました。

大野プロを諦めたとしたら違う世界で活躍しなければなりません。選択肢の1つとして、サークルで続けることも考えてみてほしいですね。プロサッカー選手ではない将来を見据えるならば、自分の価値観を広げられるだけでなく、新しい自分を見つけることができたり、成長できる場所だと思うんです。体育会・サークルのどちらが正しいということはなく、広い視野を持った上で決めることが重要だと感じます。

丸山今までサッカーメインの生活を過ごしてきて燃え尽き症候群のような人や、自分が何故サッカー続けているんだろうと感じる人は、サークルにきたらその答えが見つかるかもしれないですね。サッカー本来の楽しさを思い出せると思うんです。

大野:Jユースでサッカーをしていた時は、自分のパフォーマンスや能力といった個人に矢印が向いていました。また、キャプテンを務めていましたが、今思い返すと自分を良く見せようと取り繕うことに必死でしたね。一方大学では矢印を組織や集団に向けることができ、自分は組織の為に何をするべきか考えるようになりました。

 

御三方インタビューをお受け頂きありがとうございました!
この記事を読んでくれた高校生が大学サッカーサークルにまずは興味を持ってくれることを願っています。記事の拡散・共有も是非よろしくお願いします!!
最後までお読み頂きありがとうございました!!

 

Written by

大田智輝

Tomoki.O

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